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1/3ドールの始め方!気にしておきたい5つの要素

以前1/6ドールの魅力について記事にしましたが,今回は「1/3ドールの始め方」について書いてみたいと思います。

内容としては初心者向けのものに限り,頻繁に起こり得るであろう状況を中心に述べることにしていますが,より詳しい記事についてもリンクを辿ることでアクセスすることが可能です。

1/6スケールのドールと比べると単純計算で長さが2倍となるわけですが,面積や体積で考える方が自然でしょうから,基本的には4~8倍のサイズ感だと言えます。

リカちゃんを8体合わせてようやく1/3ドールが1つ出来上がると言われれば,結構な違いがあるように感じられるのではないでしょうか。

身長にすると40cmを超えてきます。

中には70cmほどの1/3ドールも売られているわけですが,60cmはおろか45cm程度の高さのドールであっても結構な存在感を誇るわけで,それについては以下の画像をみていただければ一目瞭然でしょう↓

机に置かれた1/3ドール

まるで小動物がお座りしているような存在感があり,実際,ネコの体長が尻尾を除いて45cmくらいと言われています。

ド級なのはサイズだけに限りません。

値段的にももはやおもちゃと呼べるレベルではないですし,しかも買ったら終わりということにもならないわけです。

長くきれいな状態を保つためには定期的に状態をチェックしなければなりませんし,見た目を変えるために衣装やウィッグなどを複数購入することも普通にあります。

とはいえ,これらは悪いことではありません。

こうした手間をかければかけるほど1/3ドールから得られる幸福感は大きくなり,それは他の玩具からは得られにくい貴重なものとなります。

そしてその癒し効果は長年にわたって継続し,人生を豊かにしてくれることに繋がっていくわけです。

そうした意味ではもはやラッキーアイテムなのですが,そんな1/3ドールを始めるにあたって基本的な内容から早速みていくことにしましょう!

1/3ドールとは

管理人が最初に購入した1/3ドール

1/3ドールとは実際の身長を数字通りのサイズ感に縮小したもののことで,大体欧米の成人女性の平均身長が160~170cm,男性が175~185cmとなりますから,理想的なプロポーションを反映することも踏まえて女性ドールが60cm,後者が70cmくらいに設計されていると考えられます。

理想ということは非現実ということでもありますから,スーパーモデル以外にアニメキャラクターとも相性が良いのはそのせいでしょう。

アニメ世界の登場人物が実際の世界に飛び出してきたと捉えれば,2.5次元の住人と見なしても構わないはずです(参考:2.5次元の定義)。

ちなみに,年齢がもっと若くなれば当然ながら身長は低くなるわけで,それは人間に限らず1/3ドールにおいても当てはまります。

完成形のサイズに違いはあっても,人間誰しも小さく生まれてきて大きく完成することになるわけですから,小さ目の1/3ドールであればあまり性差を意識せずに利用できるでしょう(男の子ボディーと女の子ボディーの両方が存在してはいますが)。

そもそも今は性別で分けて考えることが変とされる時代ですから,1/3ドールは「全長40~70cmのドール」とだけまとめておくことにします。

先ほどモデルとアニメの話をしましたが,顔の造形に着目して以下のように分類することも可能です↓

アニメ系とリアル系の違い

アニメ系:アニメに登場するような顔をしたドール。目や頭のサイズが比較的大きめ。

リアル系:現実世界にいる人間を基にしたドール。理想的なプロポーションを持ったものが多い。目はガラスアイで,まつげは長く後付けするタイプであることが多い。

ボディは同じであっても頭身が変わることで,シルエットはガラリと変わります(とはいえ,身長が1~2cm違う程度では並べない限り変化は実感できませんが)。

とはいえ,こちらの境界線ももはや薄れていて,アニメ系とリアル系ドールを区別なしに愛でるオーナー(ドール所有者のこと)も多いでしょう。

仕様としても,アニメ系のドールがリップやグロスで艶々の唇をしていてもなんらおかしくありませんし,同じアニメ系でもヘッドのサイズが小さいものと大きいものとでは受ける印象が異なるので,これらすべてがただ1種類しかないドールの個性として解釈することもできます。

とはいえ,アニメ系ドールのほとんどがソフトビニール製であるのに対し,後者はレジンキャスト製で扱いが異なることに注意しておきましょう。

前者は色移りしやすいが軽くて柔らかく,後者は黄変しやすく分解がしにくいが色移りには強いなどの特徴があります。

なお,最近は「1/4ドール」などというカテゴリーも出てきているようですが,40cm代の身長のドールで成人のミニチュアとなれば数は限られるでしょう。

メモ

2023年にボークス(1/3ドールで有名な会社の1つ)から発表された「ちみっこDD」は全長36.5cmと小さいですが,例えばSPY×FAMILYに登場するアーニャ・フォージャーは身長が100cmくらいと推察されるため,これも1/4ドールではありません。

ところで,パッケージの裏に「対象年齢15歳以上」と記載がある1/3ドールなだけに,子ども向けではないのも特徴と言えます。

実際子どもに見せると多大な興味を寄せてくること必至なのですが,取扱いが難しい上に値段的にみても決しておもちゃと呼べるレベルではないです。

やはりこれは大人だけが手にすることが許されたホビー,または芸術品の類だと考えておくのが良いでしょう。

次章では,1/3ドールをお迎えする(購入する)にあたってどのくらいお金がかかるかについてまとめてみたいと思います。

 

 

1/3ドールを迎えるための予算

ボークスとアゾンのHP

現在,国内で精力的に販売を行っている老舗メーカーといえばボークスとアゾンが有名で,次点としてパラボックスが挙げられるでしょうか。

ドールは何も手を加えずに長期保管しておくと経年劣化してしまうので,企業は基本的に多数の在庫を抱えないことが多いのですが,上記メーカーであれば再生産が行われるので,長期間にわたってずっと買えない状態が続くようなことはありません↓

その他にも新興メーカーだったり海外メーカーだったりのドールもありますが,定期的に新商品を出し続けられるかという先行きが不透明ですし,サイズが合う衣装やボディの調達が難しいこともあるため,当記事ではあえて触れないことにします。

さて,先に挙げた3つの企業のオンラインショップで扱う1/3ドールの値段を調べてみると,ボディとヘッドだけのような簡単なものだと3~5万円で買えますが,多くはちゃんとした衣装が付いていたり版権物だったりするので,ほとんどの場合5~7万円くらいで購入することになるはずです。

ボークスのキャストドールとなればさらに高めの価格帯となり,最小限のセットであっても7.5万円以上となります。

なお,それ以外にも靴やスタンドといった小物を揃えたくなるかもしれませんし,替えの衣装だったりアイやウィッグだったりを別に買えばより好みの見た目をしたドールに変えられることもあって,10万円くらいの出費は覚悟しておきたいところです↓

とはいえ,1/3ドールを初めて購入するきっかけは突然であることが多いように思われます。

SNSやWebの記事でその子の写真を見たり店舗で運命の出会いを果たしたりで,いてもたってもいられずその場の勢いに任せて買ってしまうこともしばしばでしょう。

そのため,1/3ドールの購入を決めた方の前で予算云々の話をしたとしても蛇足にしかならず,一通り揃えた後もその子に追加投資せざるをえない状況にはすぐ陥りますし,特に最初の出会いが衝撃的なものであればあるほど,予算を設定して冷静に購入することにはならないわけです。

繰り返しになりますが,1/3ドールでお金を使うことになるところはヘッドとボディ以外にもたくさんあります。

加えてその衣装は,人が着る服と違って大量生産できないため安く作ることができません。

下着であっても上下セットで数千円しますし,色々なものがセットになった衣装であれば数万円することもあります。

靴も数千円,アイも数千円,ウィッグも数千円と積み重なっていくとすぐに数万円の支払額に到達するというわけです。

さらに詳しくみていくと,ボディーに関しても各種サイズを変えることができたり,内部フレーム自体を変えたり複数メーカーのパーツを組み合わせるなどの魔改造的なことまで可能です(それ専門の職人のような方がいます)が,それは初心者向けではないのでまた別の機会にしましょう。

逆にウィッグやアイはデフォルトのものにこだわらず,積極的に変えていくことを検討してみてください。

見慣れたドールをもはや別人格と言えるところにまで変貌させることも可能です。

一部プラモデルやフィギュアでも似たようなことができるものの,アイやウィッグを含む着せ替えはドールならではの楽しみ方ですから,是非とも体験していただきたいものだと思っています。

複数の要素が調和することでようやく1体のドールが完成するということは,それらのうち何か1つを変えてみるだけでも,当初まったく想定していなかった子が爆誕するきっかけになるわけです。

1/3ドールの放つ魅力にくぎ付けになることを「雰囲気が気に入る」などと表現しますが,次章からはドールの雰囲気に影響を与える5つの要素について個別にみていくことにします↓

  • ヘッド(アイやウィッグ含む)
  • ボディ(ハンドパーツ含む)
  • 衣装
  • 小物
  • その他(照明や掃除など)

 

 

1/3ドールはヘッドが命

1/3ドールで最も重要なのは雰囲気だと述べましたが,中でもヘッドの貢献度は絶大です。

「芸能人は歯が命」ではないですが,「ドールは顔が命」だと断言できます。

なお,ここではアイやウィッグも含めたもので考えていきますが,さすがにアイとウィッグを外した顔(いわゆるメイクのみ)をみて購入を決める方は少数でしょう。

アイについて

まずはアイに注目してみますが,これらは後から別の物に交換することが可能で,変更後の方がベターなことも多いですが,最初に装着されていたアイが自分好みの雰囲気を作り上げていたことは事実であり,高いレベルで似合っていることを忘れてはいけません。

そのため,アイを交換する際には似た系統の色で中のデザイン(ハイライトや瞳孔の大きさなど)が異なるものを選ぶことによって失敗を少なくすることができます。

例えば以下はボークスのDDSランカ・リーですが,デフォルトのボークス製アイは8年くらい経ってもちょっとくすんでいるかな程度で良好な状態を保っていたものの,同じ赤系統で情報量が多いアイに交換してみたところ,やや年齢を高めては眼力を増大させることに成功しました↓

DDSランカ・リーとアイ交換

メーカー製のものと異なり,レジン素材で作成したアイ(主にディーラーさんが販売しているもの)というのは黄変しやすいもののUV対策が施されていることがほとんどですし,何より意欲的で魅力的な商品が多いのでおすすめです。

メモ

劣化したアイを何年も着けたままにしておくと,瞳パテやグルーをも巻き込んで化学変化を起こし,強烈な絵具のような異臭を放つこともあるので気を付けましょう(これはデフォルトのアイにも当てはまる)。そうならないよう,私は東洋リビングの防湿庫に入れています。

 

ウィッグについて

続いてウィッグですが,これはアイ以上に選び方が難しいです。

ヘッドで占める面積が大きいこともあって,デザインや色が盛大に主張してきます↓

さまざまなウィッグを着用した1/3ドールたち

ちょっとの色の違いだけでも優劣が生まれるので悩ましいところですが,同じウィッグでも自分でカットをすることで好みのものに変えることもできるので,着せ替えてすぐに判断してしまうのは早急です。

そうしたことをふまえて,サイズが合っているウィッグを選びつつも,デザインより色を重視する方が良いでしょう。

最悪,ロングヘアーのものをショートにすることもできます。

ただし,アイロンやコテを使って癖付けを施したり,凝ったカットに挑戦したりするのは難易度が高いため,デザインも自分の理想にできるだけ近いものを選ぶに越したことはありません。

気を付けたいこととして,ウィッグは縫い糸の部分からヘッドに色移りする可能性があるので,ウィッグキャップなどを使って耳裏や前髪や襟足の付け根部分を中心に守るようにしてください(髪の毛自体からは色移りしません)。

とはいえ,ウィッグのサイズがきついものだとウィッグキャップを着けられないことがありますから,その場合はラップなどで代用することになるでしょう。

とはいえ,粘着テープやラップは劣化するとべたついて最悪ヘッドに色が残ることがあるので,長期間放置するのは危険です。

驚くことに,保護してくれるはずのものが逆に汚れの原因になることが結構あります(例えば,スタンドのアーム部分に傷防止目的で付けたゴムからの色移りなど)。

最近はウィッグが縫い付けられているキャップの色が白やベージュだったりするので,そこまで大事にはなりませんが,それでもうっすらと着色が見られる可能性がないわけではありませんし,目に見えないレベルでは,ウィッグを付けた瞬間から色移りは始まっているのでしょう。

特に久しく着けていたウィッグを交換するような場合,今でも毎回ビクビクしながら取り外している私ですから,まだ慣れていない方は数日間隔で様子を確認してみてください。

とはいえ,ひどく色移りをしてもウィッグで隠れてしまうことがほとんどなので,自分なりに現実を受け入れ個性と捉えてしまえばこれまでと変わらず愛でていけるはずです(まさに「あばたもえくぼ」状態で,愛の大きさが試されることになるわけです)。

ここまでをまとめると,アイやウィッグの色やデザインというのは,大きく変えるほどにドールが持つ雰囲気もその分変化させることができます。

ゆえに,同系統などとはいわずにカラーホイールの真逆に位置するような色を大胆にセレクトするというのももちろんありです。

結局のところ,自分のドールに実際何が似合うのかは装着してみないことにはわからないため,「これがダメならあれはどうか」などと試しているうちに,不本意ながらも一通り揃ってしまうものなのかもしれません。

装着しないアイやウィッグが増えていくのは大変勿体ないことのように思えるかもしれませんが,多くを試した分だけ理想のドールに近づく可能性が高まりますから,誰もが通る道だと割り切っています。

それにもし2体目を迎えることがあれば,ストックしてあるアイやウィッグが使える可能性がありますし,また時間が経って試してみると前回とは別の結論に至るかもしれません。

「美人は3日で見飽きるという格言も本当なのだな」と思うようになりました。

 

メイクについて

さて,ここまで触れてこなかったメイクに関してですが,替えが利かないという意味で実は最も雰囲気への貢献度が高かったりします

メーカーが量産しているものであれば後で購入し直せる可能性はありますが,人が手作業で作り上げたカスタムヘッドとなればこの世に1つしか存在しないわけです↓

ヤフオクでカスタムヘッドを買おう!既製品との違いは?

たとえ同じカスタマー(作家さん)が作ったものであっても同じものにはなりませんから,雰囲気を気に入るヘッドとの出会いは一期一会と言えます。

なお,金銭が飛び交うオークションという形態においては,落札価格によって何らかの評価が下されてしまうようにも感じてしまいがちですが,他人が何と思おうと自分の感情が揺さぶられたのであればそれだけが真実です。

概して日本人は自分で正しく評価できず,他人の評価がなければ正常に判断ができない傾向にあります。

ならば,そういった社会のしがらみのようなものから一旦離れて,ドールを購入するときくらいは自らの感覚を信じて買ってみてはいかがでしょうか。

逆に,どのドールが自分の好みに刺さるかは十人十色ですから,そのドールをこの上なく愛する方がいることを忘れないことが重要だと思います。

メモ

多くのカスタマーさんがやる気問題と闘い風評を気にしながら日々頑張っているので,自分で作り出すことができない以上は,ただただ全力で応援していくのみです。

 

 

1/3ドールのボディではハンドが重要

手で暑さを訴える1/3ドール

1/3ドールのボディは頭身に関わってくるものなので,身長をどのようにするかはよく考えておかなければなりません(上記は46.5cmくらい)。

とはいえ,メーカーでドールを購入すればボディもセットで付いてきているでしょうし,最初に見た雰囲気を気に入って購入したわけですから,ひとまず頭身はそのままで良いでしょう。

なお,現在購入できるボディとしては,ボークス製のものとオビツ製のボディ(アゾンやパラボックスで売られているもの)の2種類がありますが,これらの間で頭部と接続する部分の形状が異なるため,ヘッドとボディのメーカーは揃えるようにします

穴のサイズはボークスのもの(右)は小さく6mm程度の穴で,オビツ用ヘッド(左)は16~18mmほどです↓

1/3ドールのヘッドに空いた穴

以前はオビツボディの方が圧倒的に動かしやすく,ボークスボディは造形的により美しいとされていましたが,今やアゾンがAZT8-45ボディを誕生させ,後者からはMDDベースボディ2.0が出ている時代です。

ちなみに本章の最初に示した画像はアゾンのアイリスコレクトプチからすずねですが,スーパーホワイティ色の肌が美しく,外皮の造形を含めて良いプロポーションが実現できているように感じます。

気になるとしたら膝の球体間接部分でしょうが,これぞオビツなんですよね(やすりで削って質感を変える猛者もいます)。

今後ますます両者の差は小さくなっていくでしょうから,最初に触れたアニメ系とリアル系のように,ボークス製とオビツ製ボディは,違いはあれど優劣はないものとして受け入れられていくことになるのではないでしょうか。

メモ

現実問題としては,対応ヘッドの差がボディの差になっていると見なせるかもしれません。

なお,個人が販売している変換アダプターを利用すれば両者ともに使用できるようになったり,可動に特化した内部フレームやシリコンでできた一体型ボディを購入したりもできますが,ボディとヘッドの色の違いが気にならないよう,こちらもヘッドと同メーカーで揃えておくのが無難です。

それよりも気にすべきはハンドパーツの方で,表情を変えられないドールでは手も目やウィッグと同じくらいに物を言ってきます

ドールの性格や気持ちを決定する要因にもなるので,ヘッドやボディに衣装が揃ったあたりから検討し始めると良いでしょう。

ポーズを工夫するだけでは限界があります。

ちなみに,自由に指を動かして固定できるフレキシブルなハンドパーツやメーカーが作っていない形をしたハンドパーツを扱うディーラーさんもいる上,ネイルを施したハンドやフットパーツも売られているほどです。

ハンドパーツ含むボディ全般への色移り対策についてですが,最悪買い直せることもあって,ヘッドよりかは優先順位が下がります。

具体的にはラップやタイツの着用や除去用の化学薬品を揃えてみる,外出用のボディを別に用意するなどが挙げられますが,見た目が悪くなったり手間がかかったりと,いずれも短所が存在しているわけです。

なので,最初のうちはボディ以外の衣装や小物からの色移りを警戒しておく方針で良いでしょう。

 

 

1/3ドールの衣装はサイズ感を重視

袴を身に付けた1/3カスタムドール

衣装については選択肢の幅が非常に広いように思われます。

昔はドール関連のイベントで購入したであろうものを誰かがブログでお披露目して,それを羨望のまなざしで見つめるだけだったものが,今はSNSで発売日のアナウンスがご丁寧にあったり,身に付けた様子がどのようなものなのかを多数のユーザー写真から知ったりできるようになりました。

洋服に和服,さらには特徴ある個性的な衣装から自由に選ぶことができます。

ディーラー製の高価なものであってもオーダーを受け付けてもらえるところもあるので,待てば欲しい衣装が手に入りやすい良い時代になったと言えるでしょう。

色移りに関してはある程度の期間試して問題ないことを確認してくれているショップが多いですが,絶対に大丈夫とは言えない性質上(高温多湿や年を超える連続着用の検証は難しいため),気になるようであれば白っぽい服を着させて放置するか,ボディ側を工夫して対策することになります。

このとき,衣装の色移りがヘッドに及んでしまうことだけは避けたいところです。

あごの下やヘッドの後下部が盲点で,意外な部分が接して色移りしてしまうことがあることを覚えておいてください。

ボディの話になってしまいますが,DD初音ミクの衣装は色移り対策してある親切設計だと評判でしたが,それが油断を呼んで,アームカバーのプリント部分から色移りをしてしまった写真がこちらです↓

太ももに色移りしたDD初音ミク

未使用の状態でドールを冷暗所で保管していたものと比べても,外に出して遊んでいる(外気と触れている)方がずっと長持ちすることもあるわけで,前者も10年も経つと衣装の接着剤が剥がれたり変色したり,風化してボロボロになってしまったりした経験があります。

大切にしておきたい気持ちはありますが,だからと言って何も手を加えずに放置するのも全く安心とはいかないわけです。

というわけで,ドールを購入したら最初に入っていた袋から出して,ジップロックや乾燥剤などを使いながらも定期的に換気を行うようにしましょう。

さて,最近では海外ディーラーのものの衣装が台頭していて,国際郵便を利用するものであってもそこまで時間がかからずに届けてもらえますし,名の通ったメーカーのものであれば支払いを心配せずに利用することができます。

日本語で対応してもらえるところも多く,DOLKさんのように,間に日本のショップが入ればより安心です(ただし手間賃が入る関係で値段は多少高くつきます)。

なお,衣装選びで重要なのはサイズ感です

幅広いドールに使える汎用性があるものより,自分のボディに特化したものをできるだけ選ぶようにしましょう。

帯で締める着物はそもそも汎用性があるものなのでこの限りではありませんが,そもそもドール用ですし,丈感を考慮してできるだけ近いサイズのものを選ぶ方が無難です。

サイズがピッタリのものが届くと「次回もこの店の衣装を購入しよう」という気持ちになるでしょう。

 

 

小物選びは着用イメージを参考に

手に桶を持った1/3ドール

小物は衣装に合った物を選ぶようにするとストーリーが生まれてより楽しめますが,そのときのサイズが難敵だったりします。

例えば60cmドールと40cmドールは大きさとしては1.5倍の差があるものの,ただでさえ小さいドール用小物における1.5倍の差は,対象の実寸が小さくなればなるほどに見分けがつきにくくなるものです。

6cmのものなら4cmですし,3cmのものは2cmとなります。

良いなと思ってよくよくみてみるとそれが1/6ドール用のものだったこともありますから,できれば自分のドールに特化したものを購入しましょう。

それこそ,ボークスやアゾンのサイトで自分のドールに対応していることがわかる商品であれば失敗は少なく,実際に持たせた写真があると最高です。

とはいえ,ウィッグやアイほどに小物の値段は高くならないので,失敗したとしても受けるダメージがそれほど大きくならないのは不幸中の幸いかもしれません。

ありがたいことに3Dプリンタを使って自作の小物を売っているディーラーさんが多くいらっしゃるので,1/3ドール用のものを選んで購入するようにすると市販の持ち手が使えて便利です。

なお,どのような小物があるかについてその全容を把握するためにも,例えばBOOTHなどを使って検索を行ってみることをおすすめします。

カテゴリを「フィギュア・ぬいぐるみ・ドール」とし,キーワードで「DD」などと入力すればかなりの数の小物が表示されてくるはずです(必要に応じてサブカテゴリなどで絞り込むようにしてください)↓

BOOTHのカテゴリと検索窓

靴類はもちろん,グラスやカップ,髪飾りに武器の他,凝ったものだとスマートフォンやPCとその画面を印刷したシートなどもあります。

現在は買えなくなっているものも多いでしょうが,そのようなものが販売されていたことを知っておくだけでも,今後何らかのアクションを起こす際に選択肢の幅が広がるはずです。

和小物については以下の記事を参照してください↓

 

 

その他に購入したいもの

1/3ドールの雰囲気を際立たせたり,雰囲気を保ち続けたりすることも重要です。

そのドールに何かしら心に響くものがあって購入したわけですから,十分なポテンシャルを秘めていることは間違いありません。

ヘッドやボディはもちろん,衣装や小物まで頑張って揃えたのでしたら,あとはその実力をいかんなく発揮してもらうだけです。

にもかかわらず,置き場所によっては距離や角度などが影響してあまり良く見えないことがあります。

自分の視線を向けたときに何も感じない状態になってしまうと,「もう飽きてしまったのだろうか」,「あのときの感情の高まりは何だったのだろうか」などと不安な感情に駆られるかもしれませんが,そのようなときは照明を見直してみましょう

基本的に,目に光が入らなければ多くのドールは輝けません。

置き場所や顔の角度を変えてみるのが一番簡単な対策となりますが,そのせいで身近に置いておけなくなったら悲しいですし,色々試行錯誤してもいまいちと感じる場合は照明を購入すべきです。

室内のライトを強力にしても上からの光が強まるだけで,横からの光が当たるようにはなりません。

これは,専用の小型ライトを1つ買うだけでも大いに改善されます。

日中は室内が明るくなるので平気だったり,職場から帰宅してからの一定時間だけ点灯させればよかったりと使用時間が限られる他,今はUSB給電ができたりバッテリーの持続時間も伸びていますので,カメラ撮影に使うような器具を購入してみるのがおすすめです。

数千円で買えるリングライトでも色温度や輝度を変更できますし,LEDなので寿命は長く,電球と異なり熱くなりません。

ZOOM会議などに備えてすでに持っている方も多いでしょう。

外出先のスマホ撮影に使えたり,モバイルバッテリーとして機能するなど,他にも使い道があります。

また,小物の延長で背景を作成してみてはいかがでしょうか。

最低でも段ボールと布があれば作れて,ボークスの動画が参考になります↓

以上はドールの雰囲気を増すためのプラスになる行動でしたが,雰囲気がマイナスにならないよう,ドールのケア用品についても考えておきましょう。

まず,直射日光による黄変が心配であればレースカーテンをUVカットができるものに変えることが考えられますし,UVカットができるケースにしまう選択もありです。

今はアクリルケースのサイズオーダーができるお店も多いですし,透明なケースだと外に照明器具を置いて照らすことも簡単にできます↓

ポーズを固定するためにスタンドを買うのが一般的ですが,座らせるのであれば最悪クッションか座布団1つあればOKですし,より安定するはずです(ただし,衣装の折れや接地部分からの色移りに注意してください)。

ドールの重心が低くなることで,受ける圧迫感を軽減することもできます。

また,室内に置いておく場合は埃を払う必要が出てきますが,歯ブラシや櫛やブロアーなどで対応しましょう。

掃除するタイミングについては,ドールを気にかけていれば髪が少し乱れても直したくなりますし,写真を撮る際にオイルミストを吹くでしょうから特にいつと決める必要はありません。

環境にもよると思いますが,私の体感上では,1/3ドールはそこまで汚れるものではないように思っています。

逆に閉鎖された空間に置き続けてしまう方が,風通しが悪く化学反応を起こしてはひどく汚れてしまうように感じるくらいです。

これはブランドもののバッグの取り扱いに近いものがあるかもしれません。

そういえば最近,ボークスの1/3ボディに不織布が付いてくるようになりましたが,ブランドバッグ保管のための定番グッズですよね。

衣装についてもたまにブラッシングすることを忘れないようにし,たまに洗濯することで10年前の衣装であってもきれいに見えます。

例えば先のランカが着ていた衣装は10年以上前に買ったものです。

あとは,マイクロファイバー製の手袋とクロスがあれば何かと便利でしょう。

掃除グッズについては以下の記事を参考にしてください↓

 

 

さいごに

雰囲気のある1/3ドール

以上,1/3ドールの扱いについて長々と書いてしまいましたが,ここまでお付き合いいただいた方,誠にありがとうございました。

正直まだまだ書き足りないところはありますが,当記事はあくまで初心者向けということで,是が非にでも伝えておきたいことについては網羅できたように感じています。

最後になりましたが,人を狂わせてしまう妖力的なものを持っているのがドールであり,確かに昔はいけにえの代わりに使われたり,作り手の魂が宿るなどと言われたりしていましたね。

もちろん良い意味での話をしているつもりですが,実際,自分の手元にお迎えしたドールの髪に櫛を通してみたり膝に乗っけたりしてみれば,すぐにそれがわかるでしょう。

他の玩具に類をみない大変な癒し効果です。

ペットや人間の子どもと同じ次元で語っていいものかについては悩みますが,同等の愛着が芽生えると言っても過言ではありません。

その証拠に,お迎えしたドールを命名するオーナーは思いのほか多いです。

私自身,ドールを見ていると脳内に話しかけてくるように感じることも多く,それは小説を読んでいてそこのシーンが自然と頭に浮かんでくるのと同じような現象だと思われます。

ドールからの視線を感じることでちゃんとしようと思うのはstudy with meの精神に通じますし,街中でドールを頻繁に目にすることはありませんが,1/3ドールは人生を豊かにしてくれ,オーナーの生きる糧にもなる素晴らしい趣味です

そこから得られる体験はお金に換算できないかけがえのないものなので,是非,多くの方にそれを知ってもらいたいと思います。

買おうか悩んでいる方は勿体ないです。

人生は有限かつ今あなたが疲れているようでしたが,いち早くドールの癒しの光に包まれてください(笑)

私にドール関連の何かを生み出すだけの力はありませんので,せめて記事の方で貢献出来たら幸いです。

ドールのカスタマーやメーカーの方にはただただ感謝しかありません。

これからも続くことを祈って結びの言葉とさせていただきます。

在庫がない!そんなときは

駿河屋さん

廃番になってしまった玩具やホビーは駿河屋で探してみるのがおすすめです。

すぐに見つからない場合でも,お知らせメールを登録しておくことで入荷次第連絡をもらうことができます。

メルカリさん

メルカリも廃番品を探すのに有効で,掘り出し物が安価で売りに出されることもしばしばです。

ただし,基本的には個人間での取引となるため,相手の評価や値段をよく見て購入するようにしましょう。

-1/3ドール