2024年,ドールの関連用品を購入しようと思った際には数多くの選択肢があります。
一昔前は取り引きが不安だった個人間のやり取りですが,今や優れたプラットフォームや仲介業者の登場だったり,輸送手段の多様化やSNSの情報提供などを頼り比較的簡単に行えるようになりました。
もちろん,個人ディーラー様とのやり取りはメーカーを相手にとったものとは異なるため多少の注意が必要ですが,販売されている商品は市場ではあまり見ることがない特徴を備えた希少な物ばかりです。
ここでは「魅力的なドール用品が入手できるおすすめのネットショップ」について,メーカーか個人かを問わず幅広く紹介してみることにしましょう!
ドール用品を扱うネットショップについて
総合的にドール用品を扱うネットショップと言えば,真っ先に思いつくのはメーカーが運営する公式サイトです。
特定のドールのオリジナル素体やヘッドを販売しているところであれば,そのメーカー様あってこそのドール活動なわけですから,お布施ではないですが,基本的にはまずは公式サイトで購入することを最優先にしましょう。
優秀な人材を何十,何百人と抱え,生産に関係する施設も大規模かつ複数の取引先を備えていて,実際長年赤字を出さずにやってきた企業の製品は質的に安定しており,お客様対応やアフターケアの点でも個人が太刀打ちできるものではありません。
もちろん,材料の供給が不足しがちかつ在庫を抱えられない経営方針の中で,ただでさえ人間の生存に必須ではない趣味や娯楽ジャンルを扱っているわけですが,それでも私のように生きがいになっている人は確実にいるかと思われます。
とはいえ,個人は蚊帳の外かと言えば決してそのようなことはなく,何か1つに特化する形で,メーカーを凌駕する魅力的なドール用品を生み出せていることも事実です。
必ず利益を出さなければならないメーカーに対して,個人の強みは冒険や挑戦ができるところですから,変に束縛されることなく自由に制作活動を行うことができます。
適切な例えかどうかはわかりませんが,チャーハンを作る際,個人であればフカヒレのような高級食材を惜しみなく使ってどこまでも美味しいものに仕上げることができますが,もしも利益や需要・供給を優先してしまえば(メーカーでは)このような立ち振る舞いは期待できないでしょう。
もちろん,結果的に超人気の個人ディーラーが誕生することもありますが,何がその人の活動継続の動機になるかは人それぞれなので,あまり深入りするのはやめておきます。
同様の理由で,個人ディーラー様の商品については,たとえ自分がそれを気に入らなかったからといって悪態をつくことは控えるべきでしょう(もちろん,盗用や詐欺行為を行った場合などは除きます)。
さて,今回紹介するネットショップですが,以下のようなジャンルで分類することにしました↓
ドール用品のジャンル
服(洋・和・海外),ウィッグ,アイ,小物(和・耳・武器),スタンド,ケース
このときメーカーは別格扱いにする他,ドール用品を直で生産している製作元のみを扱い,小売業者は含めないことに注意してください。
その他,個人ディーラーの場合は入れ替わりが激しいという理由から,更新時点で活動が確認でき,かつ1年以内に私が利用したことのあるネットショップのみを掲載するようにしています。
メーカーが運営する公式サイト
まずはメーカーのネットショップから紹介しますが,昔はドールを積極的に販売していたけれど,ここ数年,新商品の発表がないネットショップも見受けられる最近です。
1/3ドール関連では現状,最初の2社を筆頭にあとはパーツや小物類でお世話になるお店が中心となっています↓
1998年に企画開発が始まり,2024年時点でスーパードルフィーは25周年,ドルフィードリームは20周年を迎えました。ドールとフィギュアの融合を目指した結果,カスタムができるようになったことは特筆すべき点です。SDやDDと名の付くドールの生みの親ということで,関連商品はそれこそこの記事で紹介するあらゆるジャンルのものが一度は販売されています。中でもここでしか買えないボディやヘッドは貴重です。
個人的には1/6ドールの利用が多く,1/3リリアに代表されるように描き目の印象が強かったアゾンですが,最近は入れ目の子も増えてきています。個人的にはアイリスコレクトプチに期待大です↓
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ヘッド単独での販売よりも完全体のドールを買うことから入り,それを後からカスタムすることがほとんどでしょう。アウトフィットには昔から定評があり,扱いやすいです。
かつてはオビツドールも多数がラインナップされていましたが,2024年現在は扱いがありません。ですが,同社にはオビツボディがあり,アゾンやパラボックス製のボディにもそのフレームを確認することが可能です。スタンドや小物もあります。
常時利用できるドール関連のアイテム数は一二を争うほどで,オリジナルヘッドやウィッグ,衣装からスタンドにカスタム材料まで揃えることが可能です。ボディはオビツフレームをベースに40・45・47・50cmボディの取り扱いがあり,交換パーツの在庫も比較的安定しています。値段も手ごろなものが多く,手を出しやすいでしょう。
洋服を扱う個人ディーラー
洋服の個人ディーラー様は関連用品の中で最も数が多いと言っても過言ではなく,目移りしてしまうくらい完成度の高い素敵なアウトフィットの新作が毎月のように発表されており,ドールの方がオーナーよりも良い服を着ていることもよくあります。
個人ディーラーの存在はドール関連のイベントで認知することが多いですが,中にはアウトフィットが既製品に採用されている方もいるほどです。
なお,イベントで現物を買うのでなければ基本的には受注生産となり,商品を手にするまでに長い期間を要することを納得しておきましょう。
もちろん一点物で二度と買えないこともあるので,そうまでして販売してくれること自体が大変に有難いことです。
新作が発表されてほぼ同時に受注枠が無くなったり,登録会員に限って販売したりするショップも見られますが,ここでは常時何かしらが買えるショップを紹介するに留めます↓
海外のディーラー様も日本で出店することが増えてきていますが,言語や文化の違いにより購入の難易度は高くなると感じられるはずです。
とはいえ,国内にはあまり見ないデザインのものも売られているため,私も以下のショップのものは近いうちに再び利用することになるでしょう↓
国際間の取引に不安を感じる方はDolkのような仲介業者を通して購入すると安全です。
和服を扱うネットショップ
ドール用の和服ですが,パーツや素材を人間用のものに近づければ近づけるほど本格的なものが出来上がります↓
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ただし昨今は着物文化の縮小に加えて,職人の高齢化や材料代の高騰も相まり,取り扱いがあるネットショップの数が激減しており,担当者が不在の状態で長年放置されているネットショップもあるくらいです。
ちなみに,私がこれまでに利用したことがあるのはAyaka様製のもので,多少メールでやり取りをしただけですが,お店の方が大変親切でまた利用したくなるお店でした。
ウィッグを扱うネットショップ
ウィッグも個人ディーラー様を含めてかなりのショップで取り扱いがあります↓
色合いが綺麗で,洗練された印象です。
普通に見えるウィッグであっても,毛が梳いてあったりカールがうまく付けられていたりします。
櫛を通したときの感触も良好で,物凄く良い香りがするものが届くと嬉しいです。
販売歴が長く,使いやすいウィッグの在庫が揃っています。
手を出しやすい価格帯なので,ドールの方向性が決まらない際に複数購入したり自分でヘアアレンジをしたりして使うことが多いです。
洋服のとき同様,海外製の造形ウィッグは日本のものとは違う感じがして新鮮です。
この他,PenginWorkshop様やインソムニア様やMiruya様などを利用したこともありますが,やや時期が昔になってしまうため,興味がある方は調べてみてください。
アイを扱う個人ディーラー
ヘッドを構成する重要パーツの最後はアイです。
黄変の恐れがあったり,熱で破損したりとウィッグに加えて耐久性は劣りますが,手軽に買えることから所有数がウィッグよりも多くなる方がほとんどかもしれません。
個人ディーラー様の場合,在庫を抱えずに受注生産となる場合がほとんどですが,ウィッグや衣装ほど時間はかからない印象です↓
マットな質感のアイが印象的で,瞳の大きさも様々で新作も次々と登場していて,眺めているだけで楽しめます。
こちらは対照的に透明感のあるアイとなり,奥行のある瞳を見ていると吸い込まれそうな感じがしてくるはずです。
和小物を扱うネットショップ
和小物といっても種類は幅広いです。
お面や扇子,神楽鈴や日本刀などもこちらに含まれます↓
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なお,先に挙げたドール用着物を販売するネットショップでも購入できますが,幅広い種類の和小物は以下がおすすめです↓
手毬や座布団など,手を出しやすい価格で良質かつサイズの合う和小物が一通り揃っています。
在庫も潤沢ですぐに送ってもらえるので,欲しい時に欲しいものが手に入るのがおすすめポイントです。
職人さんの入れ替わりにより継続困難なお品物もあるようですが,なんとかなることを祈っています。
ケモミミを扱う個人ディーラー
カチューシャやフードに耳を付けたものも売られていますが,実際に頭から耳が生えている状態を目指すなら磁石式のものがおすすめです↓
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1から作ると納期は1ヶ月くらいかかる他,動物の種類はキツネとネコ以外にも種類が増えてきている他,毛の色や形も選択できることがあります。
10年以上前からケモミミを作成しているネットショップで,年が経つほどに改良が加えられていく様子はまさに職人です。
つい最近にも新型が実装されたばかりで,種類も複数から選ぶことができます。
獣全般に使える真ケモミミに加え,キツネにおいては特徴ある尻尾の中から選択できるのが特徴です。
両者ともにヤフオクでの出品があり,その場合,変わったラインナップだったりお得価格だったりで購入することができることもあります。
武器を扱う個人ディーラー
ドール用の武器ですが,ファンタジー系の剣を中心に,軍服には銃,和装には日本刀が定番です。
造形の細かさや素材によって価格には差があり,目的が背景としての利用なのか,持たせて使いたいのかで最適解が変わってきます。
また,ドール用ではなく,ペーパーナイフとして人間が使う物であっても転用が可能です。
基本,オークションサイトやBoothで探すことになりますが,私が過去に利用して気に入っているのは以下のようになります↓
最近はメーカーも3Dプリンターを用いてち密な造形の武器を販売していることもあり,ある程度大量に生産できたとしても結構な値段がつくものだなと思いました(例えばあぞデジの「3Dデジタルプリントキット(8800円)」など)。
確かに軽くて意外と丈夫で,塗装すると精巧に仕上がります。
変わった武器も多くが存在しますが,チェーンソーや釘バットがピンク色に塗られたものなどを購入すれば,現代的なアプローチも可能でしょう。
ドールスタンドを扱うネットショップ
ドールスタンドですが,立たせて飾るのであれば必須です。
ボークスのスタンドはコスパが優れているように感じますが,私はアクリルという素材が好きなので基本的にはSELEN’S製のスタンドばかりとなっています。
目的に合わせて使い分けることもでき,軽すぎるものだと用をなしませんが,トライデント型のものを第3の足代わりに使う他,自宅撮影用にUrbs Florum Entertainment様の見えないドールスタンドを購入したばかりです。
保管ケースを扱うネットショップ
ドールの保管ですが,UVカットできるレースカーテンを使って日光を防ぎ,埃による汚れはブラシやブロアで後で落とす作戦を基本的には取っている私ですが,UVカットできるアクリルケースに入れておくと安心できます↓
探せばLED付きのものも見つかりますが,わざわざコンセントを使用して取り付けるくらいなら,外からライトで照らす方が光の角度も調節できてより良いのではないでしょうか。
その他,背景や置物などを工夫するのがおすすめです↓
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まとめ
以上,1/3ドール関連のネットショップについてまとめてきました。
個人ディーラー様についても数多く紹介してきましたが,既製品に採用された実績のある方が「素人製作」などと説明文に書いていることもあり,もはやその境目は不明瞭になってきています。
実際,今回挙げた商品はどれも価格に見合う出来映えで,才能あるクリエイターは世の中に多く存在しているものですね。
メーカーのものと比べると,別の魅力で満ちているように思います。
ドール界が賑わい,多くの方が参入して市場が活気づくことを期待して,締めの言葉とさせてください。
ここまでお付き合いいただいた方に感謝します。