今回は2020年に突如発売となったレゴマリオから,一番最初に買うべき「レゴマリオとぼうけんのはじまりスターターセット」のレビューをしていきましょう!
ところで,LEGOシリーズには「マインドストーム」という有名なプログラミング用キットがありますが,こちらのレゴマリオにもプログラミングに通じる要素を垣間見ることができます。
子どもがタブレット操作を学ぶ意味では,ICTの導入にも適した内容です。
クリボーやノコノコといった敵キャラクターをただやっつけるだけではなく,色々なアクションブロック(モニュメントみたいなもの)の役割を覚えては,スタートからゴールに至るまで,流れるようなアクションセットをプログラミングしていきましょう!
レゴマリオのセット内容
このレゴマリオは,デザイナーであるジョナサン・ベニンクらによるレゴチームによる商品です。
しかし,まるで任天堂が出したもののように錯覚してしまうのは,パッケージの形が家のような形をしていることや,スーパーファミコン世代に突き刺さるような赤青黄緑の,シンプルながら強烈な配色が影響しているからでしょうか。
このスターターセットでは,はてなブロックやクッパJr,そしてクリボーなどがマリオの前に立ちはだかります。
本商品に関して,私が事前に把握していた情報は「コースを作ってマリオを動かすこと」,ただそれだけです。
それはつまり,ほぼ何も知らない状態だったということで,パッケージを熟読しようと意気込んでいましたが,残念ながら英語中心で書かれていました↓
世界に向けて一斉販売されているレゴマリオですが,実は,マリオの生みの親である日本に敬意を払って,我が国では3週間ほど早くに発売となりました。
世界に羽ばたく日本のマリオと言えば,リオ五輪の閉会式で安倍元首相がマリオに扮したシーンが強烈でしたね。
これは誇るべきものなので,このレゴも全世界で大ヒットしてくれることを望みます。
さて,本玩具の対象年齢は6歳以上となっていますが,遊び方の基本は,とにかく自由にコースを作って,自作のステージ(チャレンジと呼びます)をマリオにクリアさせればよいわけです。
スタートセットに入っていたゴールの旗が,まるでピタゴラスイッチのように見えてきましたが,実際にゴールとして使います。
TVゲーム版のマリオがそのままアナログになった感じです。
私の勝手なイメージですが,最初に本商品について聞いた時,コースの上を滑らすか何かして,マリオが自動で勝手に歩いていくような内容だと思っていたのですが,それは間違いでした。
自分で手にマリオを持って,ほとんどを手動で動かします。
とはいえ,それが遊びの幅を狭めることはなく,むしろ,気楽に自由に動かせるというわけです。
それでは早速開封してみましょう!
1から5までの数字が書かれた小袋(+α)と,何やら「マリオの抜け殻」みたいなものが出てきました↓
説明書はあるにはありますが,先述した通り,ほぼ別の言語で記述されているため,日本語はほとんど見当たりませんし,内容的にコースの作り方は書かれていませんでした。
あったのは,レゴマリオの組み立て方と,完成したコースの一例のみです。
「これは万事休すなのか」と諦めそうになった矢先,説明書に書かれていたQRコードに目が行きました。
どうやらこれは,早速アプリの導入の方が必要みたいですね。
レゴマリオを起動するための準備として,単4電池2本とドライバーも用意してください。
レゴマリオの組み立てと準備
私はあまりレゴで遊んだ経験はないのですが,最近のものは,このようにアプリと連携していて大変恐れ入りました!
先ほどは日本語が見当たらず心配になった私ですが,みなさまご安心ください。
アプリは完全に日本語対応です。
しかも,次に何をどうすべきかがわかりやすく表示されてきます↓
最初の作業が見えてきましたね。
どうやら,
- レゴマリオを作る
- 起動してBluetooth接続する
という手順になりそうです。
1については,説明書の方にも作り方が載っていましたが,操作に慣れるためにもすべてアプリ上で行ってみましょう!
アプリの画面をタップするとこのような画面が出てきましたが,下の赤丸で囲ったところは組み立てについて解説したページに繋がっていました。
青いブロックのような物が写っていると思いますが,そのマークがあるページは組み立て書があることを意味しています↓
表示された詳細な手順に従って,目に生気のない抜け殻のようなマリオに命を吹き込みましょう!
本体は重厚感があり,背中にはスピーカー用の穴も見つけられます。
スイッチをオンにした時の様子はこちらです↓
レゴマリオ、目がこっちをずっと見ている笑 pic.twitter.com/JuSXArpLbB
— さんくす (@thanks_redo) July 13, 2020
「レゴマリオタイム!」の掛け声とともに,眠りから目覚めたマリオ。
目はデジタル表示なのですね。
不思議とマリオの目線がカメラの方を追従してくることに気づかれたでしょうか?
いやー,みんなに愛されるマリオだけに,ちょっとコミカルな形になっていても許せてしまえますし,別で衣装パーツなども発売されています↓
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中に何が入っているかわからないガチャガチャ的なものもありますし,お菓子のコードを読み込んだらマリオが喋るなどの拡張要素も追加されると良いですね!
とりあえず,妄想は止めて先に進みましょう!
アクションブロックの役割を学ぼう
上画像にあるアプリの基本画面をタップすると表示されてくるのが,キャラクターやアクションブロックの組み立て方とその役割についてです。
スターターセットでは全部で8つの課題が与えられ,それらをこなしながら1つ1つ学んでいきます。
レゴマリオの組み立て
レゴマリオ本体についてはすでに完成形を示しましたが,もともとはこのようにバラバラの状態でした。
アプリには動画が2本載っていて,真似して作ることで基本的な動作も学べてしまいます。
レゴマリオには「モーションセンサー」が搭載されていて,数多くの動作を検知することができますが,ここでは「歩くこと」と「ジャンプすること」を学びましょう。
歩くたびにそれらしい音が背中のスピーカーから流れ,少し歩かせると(ジャンプ的なものを繰り返すと)コインを手に入れることができました。
跳ぶ距離に応じて,2種類のジャンプを使い分けられるようです(小ジャンプと大ジャンプ)。
そのときの効果音やマリオのセリフが違います。
クリボーの組み立て
次にクリボーを組み立てましょう!
どの小袋を開ければよいかであったり,組み立ての詳しい手順をアプリ上で確認しながら作っていきますが,パーツを1つ付けただけで一気にクリボーらしくなって,ちょっと感動しました↓
レゴマリオで踏みつけるとやっつけたことになってコインをもらえるのですが,その際,クリボーの頭に乗っているバーコードみたいなものが重要な役割を果たしています。
このバーコードめいたものを持つものを「アクションブロック」と呼ぶことにしますが,レゴマリオのセンサーでバーコードを読み取ってはその結果を記録し,bluetooth機能によってアプリ側に送信することが可能です。
はじめてのコース
クリボーのところにあった動画をすべて観ると,「はじめてのコース」という課題が開放されました。
キャラクター以外のアクションブロックをここで初めて組み立てることになりますが,完成した土管とゴールフラッグの様子がこちらです↓
これら2つのアクションブロックは特に重要とされています。
というのも,土管はスタートを,ゴールフラッグはその名の通りゴールの役割を果たしているからです。
つまり,レゴマリオにおけるチャレンジ(コース作り)とは,土管に始まりゴールフラッグに終わるコースを作ることだと言い換えられるでしょう。
実際にここで1つコースを完成させました。
クリボーも使ったわずか3つのアクションブロックのコースですが,クリアするとアプリ上でコインの獲得状況などが表示されてきます↓
小さいパーツには予備パーツも含まれているところが親切です。
その他
はじめてのコースをクリアすると,一気に残り全部のコンテンツが開放されました。
ここまでは手取り足取りのチュートリアルでしたが,大体の流れはすでに掴めています。
アクションブロックの他,コースづくりに役立つモニュメント的なものもいくつか作りました↓
アクションブロックは全部で7つになりましたね。
その他,簡単な砦めいたものやちょっとしたギミックを持つ造形物も含まれています。
組み立てですが,アプリを操作することで,3Dのまま回転できるなどしてわかりやすかったです↓
レゴマリオの知育要素
レゴマリオで遊ぶことでどのような知的能力が育ってくるのかについて,ここで1つ考えてみましょう。
まずは感情面についてですが,上記画像で示したように,このマリオは色も識別できるようです。
青は水,緑は森,赤は火,そして黄色は砂漠のイメージでしょうか。
青いレゴの上にマリオを置くと水っぽい効果音が流れますし,赤いブロックの上だと熱さで倒れてしまいます(なぜか私の手のひらにおいてもそうなりますが)。
また,先に紹介したモーションセンサーについてですが,歩きやジャンプ以外にも,急激な落下や回るといった動作が検出可能です。
個人的に気に入ったのは「横にすると眠ってしまうこと」なのですが,暫くすると「I’m tired.」と発して,目を閉じてイビキまでかき始めたときは大笑いしました。
ここでレゴマリオの一番のウリであるコース作りについて復習しておきますと,
- アクションブロックを作って,各パーツの役割を知る
- そしてその特性を生かしたコースづくりをする
という2つが最大の目標となるわけですが,これはプログラミング作業を頭の中で行っていることに他なりません。
もちろんプログラミングの序の口レベルではありますが,レゴマリオをきっかけに,多くの小学校が採用するScratchや,それこそLEGOのマインドストームに繋げていくこともできるでしょう。
自分の力作を他のユーザーとシェアできるところもScratch的といいますか,参加型体験ができるのは大変良い試みだと思いました↓
レゴの要素をフルに生かして新しいモニュメントを組み立てる楽しみを味わいながらも,レゴマリオの特徴である魅力あふれるコース作りに励みましょう!
まとめ
以上,レゴマリオとぼうけんのはじまりスターターセットのレビューと,アプリの使い方やその知育要素について触れてきました。
純粋にアクションフィギュアとして楽しむだけでなく,コース作りを通して創造力の養成やプログラミングごっこができることが,レゴマリオならではの魅力です。
しかも,今回紹介したのはあくまでスターターセットにすぎず,多くの敵キャラクターやパワーアップパック(衣装)の販売,そして充実の拡張セットを追加購入することができます↓
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こういったものを購入することで,もっと多くのアクションブロックを使った複雑なコース作りに挑戦できるでしょう。
マリオを差し置いて最初に買うとは思えませんが,ルイージのスターターセットも2021年の7月に発売されました(カラーリングや付属品などが異なります)。
今回のものを完成させると,土管に始まりゴールフラッグに終わるわずか1~2分のコースとなりましたが,そこには子どもなりの以下のようなストーリーがあるのかもしれません↓
土管に入った先は水の世界でした。なんとか泳いで島に辿りついたマリオですが,突然ぐるぐると地面が回転し始めます。目が回りながらもなんとか降りた先にあったのは,嬉しいはてなブロックです!ちょうどキノコが出たのでそれを食べて元気になったマリオは,出会ったクリボーを簡単にやっつけましたが,あれ?今度は地面が真っ赤に燃えています!なんだか嫌な予感がしながらも,熱い熱いと駆け足で向かったその先にそびえ立つのはクッパJrの砦。ゴールはもう目と鼻の先ですが,マリオはこのまま敵に見つかることなくゴールできるのでしょうか。
是非,レゴマリオを通して親子のコミュニケーションを積極的に取ってみてください。
意外な子どもの気づきに驚かされる親御さんは多いように思います!