アクリルケースでフィギュアをUVの色あせから守ろう

お気に入りのフィギュアやドールは,ケースなどに入れずにそのままで飾るのが見た目的には一番美しくカッコよく感じるものですが,窓の近くに飾るような場合,太陽からの紫外線(UV)によって本体の色が変化してしまう危険性があります。

このとき,全体的にまんべんなく退色するようであれば,それもまた経年変化というか,味として受け入れることも容易なのですが,劇的に色が変わってしまうようでは考え物です。

私は最近とあるフィギュアを購入したのですが,その見た目が気に入り,窓付近のスペースに長く飾っておくことにしたので,かねてから気になっていたUV対策が可能なケースを買ってみることにしました。

そこで今回は,UVのもたらす悪影響から始めて,購入した「UVカットアクリルケース」についてレビューしていきたいと思います。

UVのもたらす被害について

紫外線で退色した本

太陽の光に含まれるUVはultraviolet raysの略語ですが,「紫外線」という日本語が示すように,人間の目で捉えられる限界範囲に位置する紫を外れた色となるため,目に見えないところが厄介です(電子レンジに使われる赤外線も同様です)。

ところで,昆虫は紫外線が見えるために,それを生活の中で活用しているのは有名な話ですが,例えばモンシロチョウのオスはメスをUVを頼りに探しています(メスはオスと異なり,UVの光が当たると輝く)し,花の蜜が出る位置もUVによって特別な色に輝くことが知られています。

夜に虫が電灯に寄って来るのも,電灯がUVを発しているからです。

しかし,UVは,それが見えない人間の生活においても大きな影響力を持っています。

強い紫外線は日焼けを引き起こすためUVカットのクリームを塗って対策することになりますし,ビタミンDを体内で合成したり体内時計をリセットしたりする際にもUVは必要になるので,積極的に日光浴しているわけです。

なお,UVは屋内においてもその存在感を発揮します。

南向きの窓で主に問題となりますが,我が家は外の見えないすりガラスの窓であるにもかかわらず,45cmくらいしか離れていない本棚に置きっぱなしにしていた本は,この数年で見事に退色してしまいました(上記画像参照)。

本来であれば左側の本のようにカラフルのはずが,色が抜けて白っぽくなってしまっています。

ちなみに,窓から45cmというのはあまりに近すぎるかもしれませんが,90cm程度離れたところにある私のお気に入りのプラモデルはどうなっているでしょうか。

残念ながら,UVが当たる裏面は黄色くなってしまい,ゴムを使用したパーツはべたつくようになっていました↓

UVによって劣化したフィギュアの左半身

いまいち塗装部分の黄色みが伝わらない方は足元のキャップ部分に注目してみてください。

明らかに劣化してしまっています。

もちろん,素材によってUVの影響を受けやすい・受けにくいが存在したり,同じ距離でも位置が高いところにあればより影響を受けにくかったりするのですが,UVは地面で跳ね返ることを覚えておきましょう。

日傘をしていても日焼けをしてしまうのは,まさにその,地面からの反射光によるものです。

さらに距離を2倍にして180cm離れたところにあるドールの剣を見てみると,以下のように色があせてしまっていますが,こちらはガラスケースに入れた状態での結果ですので,ガラスを1枚挟んだ程度ではUVを妨げることはできないのは明らかでしょう↓

日光で色あせたドールの剣

元々,剣の持ち手は真っ青だったはずです。

ちなみに,UVの発生源としては部屋の電灯(シーリングライト)も候補に挙げられ,虫が寄り付かないようにUVを発しない電灯などが販売されていたりするくらいですが,太陽の光に含まれるUV量と比べればかわいいもので,少なくとも我が家では問題は起きていません。

最近は蛍光灯からLEDに変わってきていますので,UVはさらに出づらくなっています(屋外の街灯もLEDのものに変えられ,虫が寄り付きにくくなっています)。

ですが,いくらUVの被害を避けたいからといって,日光の当たらない場所に飾るというのは大変に味気のないもので,逆光に照らされたフィギュアに筆舌に尽くし難い魅力があることは確かです。

なので,先に紹介したワイルドライガーも,目にしている面が無事であれば,それで十分に目を楽しませてくれているわけであって,この先もずっと同じ位置に飾り続けることでしょう。

とはいえ,目に見える部分の色変に気が付いてしまうとか,将来的に別の位置に動かす予定があるとか,全方向から楽しみたいようなフィギュアであれば,何かしらのUV対策をする必要が出てきます。

そして,そんなときに活躍してくれるのが「UVカットできるアクリルケース」だというわけです。

 

 

UVカットができるアクリルケースの魅力

前章で述べた要望を叶えるためには,フィギュアが太陽の光を受けつつも紫外線の被害を受けないUVカットのアクリルケースを選ぶことが最善と言えます。

というのも,全面が透明であるので明るさを阻害しませんし,ガラスと比べて重さが軽くて取り扱いに優れるからです。

同じ透明であっても,薄いフィルムのような素材を用いたコレクションケースは埃除けにしかならず,ああいうのは中のフィギュアと擦れてしまうだけでも傷ついてしまうほどの強度しかないわけで,私も以前購入したことがありますが,結果的に安物買いの銭失いになってしまいました。

繰り返しになりますが,硬いガラス製のケースであっても,UVカットガラスでなければ退色してしまうことがあることについては前章で述べた通りです。

また,値段が安いアクリルケースだと最初から傷が付いていたり耐久性に難があったりで,お気に入りのフィギュアの方を見るたびにストレスが溜まってしまうようで本末転倒でしょう。

そこで今回は,とうめい館のアクリルケースを紹介します。

 

 

とうめい館のアクリルケースについて

とうめい館のHP

とうめい館はAmazonや楽天,Yahooショッピングという大手ECサイトで購入できるだけでなく,台座の色を選べたり,背面をミラー仕様にできたりする他,サイズを自由に決められるところが最大の魅力です。

ただのアクリル板のケースもありますが,ここではUVカットのものを選びます。

続いてケースのサイズを選びますが,下は10cmから上は90cmを超えるものまで,細かくオーダーすることが可能です↓

とうめい館のアクリルケースで選べるサイズの一例

フィギュアが窮屈な空間にギリギリで入ってしまうようでは,その魅力は半減してしまいますので,余裕を持ったサイズ感になるように選択しましょう。

私個人の美的感覚だと,フィギュアの上のスペースは特に広く取っておきたいものです。

ちなみに,フィギュアのコレクションケースとしてかつて一世を風靡したのがイケアのデトルフですが,その1室は約40cmの立方体(37×43×40cm)だったので参考にしてください。

このサイズはフィギュア界において,大変使いやすいとされるサイズです。

大きすぎる空間にフィギュアを入れてしまえばデッドスペースが気になると言われるかもしれませんが,そのような場合は他に物を入れて調節すればよいだけのことで,誤って小さいサイズのものを買ってしまうことに比べれば雲泥の差があるでしょう。

ゆえに,サイズ選びに迷った際は,ひとまわり大きめを購入することをおすすめします。

アクリル板自体の厚みも選べるので,予定している置き場所に降り注ぐUVの危険度に合わせて判断するようにしてください。

一般的には,厚みが3mmだと普通とされ,5mmのアクリル板は豪華だと見なされますが,先のデトルフで計測してみたところ,サイドのガラスの厚みが5mm,パーティションのガラスは3mmとなっていました。

 

 

とうめい館のUVカットアクリルケースのレビュー

とうめい館のアクリルボックスの梱包状態

今回はとうめい館のUVカットアクリルケースで,形は35cmの立方体をしたもので厚みが3mm,台座の色は黒でミラーなしのものを購入しました。

注文を受けてから作成するということで,納期が気になりましたが,注文から届くまで1週間かかりませんでした(私の注文したものは「4~6営業日の出荷」とありました)。

到着時の様子ですが,段ボールの開封時に傷が付かないように余裕を持って梱包されていることが伝わってきます。

ハサミを使うときは,アクリル部分に刃先が触れないようにだけ気を付けてパーツをはずしていきましょう。

ちなみに,この写真,手前にもアクリル板があるのですが,言われなければ気づかないレベルです↓

とうめい館のアクリルボックスの透明度

台座もまるで鏡のように反射していたのが驚きでした。

組み立ては,台座部分にアクリル板のボックス(底部分だけ空いている)をはめるだけなので簡単です。

切断面もきれいで,大変満足度の高い逸品でした↓

唯一の注意点としては,フィギュアを入れてアクリルボックスをかぶせる際に擦れないように気を付けることでしょう。

重さはそれほどないのでゆっくりと作業するのがポイントです。

なお,設置時に,宝飾用のマイクロファイバー手袋とエアダスターが用意できると,指紋が付かず埃を飛ばせるので便利だと思います。

 

 

まとめ

アクリルボックスに入れたお気に入りフィギュア

以上,フィギュアやドールをUVの被害から守って飾るためのコレクションケースについて色々と語ってきました。

できる限りケースなどに入れずに置きたいものですが,高価なものだったり,長く大切にしたいものを太陽の光の当たる場所に飾りたいときは,透明度が高く扱いやすいUVアクリルケースがおすすめです。

今回紹介したとうめい館のようなお店ですと,オーダーでカットしてもらえるので,面倒くさいサイズ選びに煩わされることはありません。

品質はもちろんしっかりしていて,その透明度はそこにあることを忘れてしまうほどでした(飾ってみると,囲っている枠は見えます)。

設置後はケースの背景にも気を使う必要が出てきますが,一緒に入れる小物選び(例えば関連しているキャラクターのアクリルスタンドだったり,ポスターを後ろに貼ったりするなど)を楽しく考えられるのも,高品質なアクリルケースを購入したからこそできることです。

UVによる品質劣化の恐怖から解放され,お気に入りの物に囲まれた素敵空間に癒されながら,これからの人生を歩んでいきましょう!

最後までお読みいただきありがとうございました。

-ホビー