今回は,声優オーディションの体験ができるカードゲームである「声優になろう!」の遊び方とその魅力についてまとめてみたいと思います。
対象年齢は14歳以上ということで,比較的高めの設定にはなっているものの,それは場面設定の理解をしては感情移入する必要があるからでしょう。
基本的にルール自体はシンプルなので,すぐに覚えられるはずです。
また,セリフを役になりきって読む必要があることから,普段は表に出てこないような意外な人の意外な一面が見られることもしばしばで,大人が集まって遊ぶ際にも向いています。
声優になろう!とは
声優になろう!ですが,2020年3月に第一弾がMOGURA ENTERTAINMENT社から発売され,その翌年にはラブ&サスペンス編の第二弾が登場しました。
どちらもルールは同じで,一言で言えば,与えられた1シーン(お題)に対して,役とセリフを選んで演じる上手さを競うものです。
声優のオーディションのようなことをカードゲーム内で行うものだと考えてください。
ただし,シーンや役そしてセリフはカードによって制限されるので,完全に自由ではありません。
もちろん悪い意味ではなく,そのおかげで,途方に暮れてしまうような事態には至らないということです。
セット内容は以下の通りとなっています↓
- オーディションカード15枚
- 役カード35枚
- セリフカード200枚
- 遊び方ガイド1枚
詳しくは次章以降で説明していますが,全員が毎回何らかの役を演じなければならないので,覚悟を決めて演技に没頭しやすいです。
加えて,架空のアニメ作品の登場人物という設定なので,非日常的なシーンが多いのも魅力で,それこそ子どもの方が得意だったりしますし,見知った人の意外な声を聞ける楽しさもあります。
推奨プレイ人数は3~6人,時間にすると30~90分となります。
なお,第一弾にはRPGからスポ根的なシーンまでが幅広く含まれていますが,第二弾は恋愛とサスペンスに特化している他,役カードが5枚ほど増えて,何も書かれていないセリフカードも10枚含まれている(オリジナルの内容を書き込んで使える)など,やや慣れた人向けです↓
規格が同一なので,一弾と二弾のカードを混ぜて使うこともできます。
次章では第一弾のものを例に,遊び方と魅力についてみていきましょう!
声優になろう!の遊び方
遊び方ガイドは全2ページという簡潔さで理解しやすく,その場に初めて遊ぶ人ばかりがいたとしても心配ありません。
ガイドには全部で8つの手順が書かれていますが,ここではより少なく6つに分けて説明します↓
- カードを裏にして置く
- 親を決めてカードを配る
- セリフカードを引く
- 時計回りに演じる
- 勝者を選ぶ
- 3枚のカードを手にするまで続ける
ルールについて手短に言えば,「黄色と青のカードを使って場面を決定したら,セリフカードを配り,最も上手く演じた人が黄色いカードをゲット→それが3枚になるまで続ける」です。
以下で1つ1つ説明を加えていきましょう。
カードを裏にして置く
3種類あるカードをすべて裏にして置きます↓
赤いセリフカードは多く使うので,他の2種類と比べるとかなりの量です。
もちろん,よく切っておくことは言うまでもありません。
親を決めてカードを配る
親をジャンケンして決めたら,オーデションカード1枚(黄色)と役カード5枚(青色)を表にして真ん中に置きましょう↓
これが場面設定となり,今回のものだと「星三つという白熱グルメアニメ」において「オネエキャラ・エキストラ・真面目な生徒会長・侍・田舎出身者」が登場してくる話のワンシーンを演じます。
セリフカードを引く
そうしたら,各自セリフカードを7枚ずつ引きましょう!
手にしたカードを確認した後,3枚までなら捨てて引き直すことができます。
演技力も勝敗に影響しますが,適切なカードを引いてこられる運も重要です。
シーンや役に合いそうなカードを多く手にすることができるよう祈りましょう↓
ここから何を使うかなどを各自で考えていくので,相手に中身を見せたりはしません。
時計回りに演じる
いよいよ実践です。
親から順に役になりきってセリフを読んでいきましょう。
このとき,どの役のどんなシーンを演じるのかを宣言しますが,その役は青いカードに書かれたものであれば何人でも構いません。
1人の役になりきって演じるもよし,他のキャラとの掛け合いを演じてもOKです(後者の場合は2つの人格を演じることになります)。
先のカードを使って1つやってみましょう↓
よろしくお願いします。観てるとお腹が空いてしまう白熱グルメアニメ「星三つ」で,圧倒的な料理の腕を持つグルメ侍に田舎出身者が挑んだときのセリフです。演じます。
田舎出身者「腹が減った。んだから,光合成」
侍「最強だ。ふっ,いい仲間を持ったな」
カードに恵まれず厳しい演技となりましたが,光合成を使える田舎出身者の登場により,食材がなくても食事ができることに驚いた侍の気持ちを演じてみました。
本当は「私の負けだ」とか,もっとちゃんとした食べ物のカードがあればよかったのですが,間の取り方などが幸いし,手ごたえは良かったです。
なお,青字を引いた挨拶部分は,空気に合わせて適宜カットしたり変更して構いません。
シーンの細かい設定(赤字部分)に関しては自分で自由に決められますが,セリフに関してはカードに書かれたものしか読めないことに注意してください。
勝者を選ぶ
全員の演技が終わったら,一番良かったと思う人を「せーの」で指さしましょう。
演技とシーンの設定にセリフの組み合わせが主な採点基準です。
ここで一番多くの支持を受けた人が勝者となり,黄色いオーディションカードをもらうことができます(先の例だと「星三つ」と書かれていたものです)。
もしも同数の票が集まった場合ですが,使ったセリフカードの枚数が多かった方が勝ちますが,それでも勝負がつかなければ,読んだセリフの文字数が長かった人の勝ちです。
3枚のカードを手にするまで続ける
時計回りに親を交代し,同じようにやっていきます。
結果的に誰かが3枚のオーディションカードを手に入れたら優勝です。
この枚数を予め調節することで,プレイ時間を長くしたり短くすることもできます。
盛り上がりをみて判断しましょう。
声優になろう!の魅力
以上,声優になろう!の遊び方についてまとめてきましたが,ルールは簡単に理解できたのではないでしょうか。
大きなボードゲームもいいですが,持ち運びやすくて遊びやすいものはそれだけで魅力的です。
本作品の場合,全員が強制的に演じなければならないので,ゲームに参加しやすく,誰にでも勝つチャンスがあります。
どんな場面や役になるかといった運要素も絡んできますが,手持ちのカードに何を残すかであったり,具体的なシーンをどのように設定するのか,そして自分の使い分けられる声色によって勝利を手繰り寄せることも可能です。
私の経験上,アニメをよくみている人の方が想像力豊かで,受けるシーンは多いように思いますし,逆にディープすぎて伝わらないこともあるのですが,人一倍楽しめるのは確かでしょう。
また,あまりしゃべらないような人が,普段周りにあまり見せない表情を見せたりすることもあって,貴重な経験をすることもあって,本ゲームの魅力につながっているのだと思います。
単純なルールで誰もが理解しやすく,みんなが演技を受け入れやすい雰囲気を作ってしまえば,みんなが伸び伸びと遊べるゲームです。
同じ演じる系のゲームにキャット&チョコレートやはぁって言うゲームもレビューしましたが,こちらはより抵抗なく演じられるように思います。
是非,一度やってみてください↓
最後までお読みいただきありがとうございました。