今回は,80年代に大ヒットしたカードゲームの現代向けリメイク版,
『モンスターメーカー』
のレビューの方,していきましょう!
実は1年半前くらいには品薄状態で定価購入するのも一苦労でしたが,今では普通に買えるようになっています。
昔遊んだ方が懐かしさから買うのはもちろん,普段スマホゲームで遊んでいる子供とカードゲームの魅力を教えてみようと考えている方まで,本レビューを読んで遊び方など確認していただけたら幸いです。
モンスターメーカーとは
1988年に翔企画から発売されたカードゲームが,今回レビューする『モンスターメーカー』です。
あまりに売れすぎて,その後ボードゲームやテレビゲーム,さらには小説やドラマCDにもなった偉大な経歴の持ち主(?)ですし,実は2004年に『モンスターメーカーリバイズド』としてリメイクされた過去もあります。
しかし2017年に2度目のリメイクを施した今回の現代版では,楽しさはそのままに,より短時間で遊べるように工夫されているのが特徴的です。
このゲームの目的は一言で語ってしまえば,
迷宮に挑み,財宝を集めて帰還する
ことに尽きますが,数多くのキャラクターやモンスターが登場するので,大変魅力的に仕上がっています。
基本情報を以下に整理してみましょう↓↓
- 名称:モンスターメーカー
- 発売:アークライト
- プレイ人数:2~6人
- プレイ時間:30分
- 対象年齢:8歳以上
対象年齢ですが,実際に遊んでいる方の意見を聞くと,もっと年の小さい子たち(6歳)でも普通に遊べているようですし,ルールが難しいカードを使わないことで,子供用により簡易化することも可能です。
Amazonのレビュー欄では,いろいろなハウスルールを見つけることができるので,後で目を通してみてはいかがでしょうか。
内容物のレビュー
- 冒険カード125枚
- 宝物カード25枚
- 往路復路タイル6枚
- 帰還ボーナスタイル6枚
- 6面体ダイス6個
- 説明書
箱の中には以上のものが整頓されて入っており,カード類を閉まっておける小分け袋も入っているのは親切ですね。
『モンスターメーカー』という名前は make a monster 的な意味からきており,プレイヤーはみな,モンスターを召喚する能力を持っています。
もう少し詳しくみていきましょう。
カード類は『冒険カード』と『宝カード』に2別できますが,まずは前者から。
冒険カードは,
- キャラクターカード
- モンスターカード
- 迷宮カード
の3つからなります。
早速1のキャラクターカードを見てみましょう↓↓
下段にはクラス(戦士とか魔術師とか)と名前(ミクとかディアーネとか)が書かれており,上段左にある数字部分(1D+1とか)が戦闘力を表しています。
Dはダイスの略で,例えば『6D+2』が意味するのは,「6回サイコロを振りその値に2を足すこと」であり,その合計値を戦闘力と呼びます。
次にこれが2のモンスターカード↓↓
各自が持つ戦闘力は大きな数字で示されており,モンスターの名前に加え,特殊な扱いを受けるアンデッド(紫色のカード)は別途その旨記載されています。
リメイクされているためか,全然イラストに古めかしさはありませんね(とはいえイラスト原案は存在し,再現されています)。
3つ目の迷宮カードですが,距離を表すものが大部分で,その他,回り道・宝の部屋・トラップ・聖職者カードなど,特殊効果のあるものも5~10枚程度含まれます。
ちなみに先のアンデッドは,上画像にある「聖職者カード」を使えば戦闘力に関係なく,簡単に倒されてしまうんです。
以上が『冒険カード』の説明でしたが,カードにはもう1種類『宝物カード』というものがあり,ここに書かれたゴールドがゲームの得点,ひいては勝ち負けにつながる大切なカードたちです。
細かいルールは次で紹介しますね。
これら2種類のカードの他に,『タイル』として,「迷宮の往路か復路か示すもの」が人数分,最初に帰還したプレイヤーがもらえる「ボーナスタイル」が1枚ありますが,ここで紹介するほどのものではないので省略します。
遊び方
準備
まずはキャラやモンスターの書かれた『冒険カード』を5枚ずつ配り,残ったカードは山で置いておきます。
自分の手札に「トラップカード」が含まれていた場合,それを山に戻し,同じ数だけ引き直しましょう。
さらに『宝物カード』も山にしておき,「往路復路タイル」を1枚ずつ配り(往路をオモテにする),じゃんけんなどで順番を決めます。
手順1:迷宮カードの処理方法
自分の手番でできることは4つ。
「迷宮を移動する」か「モンスターを配置する」か「戦闘する」,さらには「手札の破棄」です。
「迷宮の移動」では迷宮カードを1枚出します。
この数値が100以上になれば宝物庫に到着したことになり,「到着!」などと宣言したのち,『宝物カード』がGet可能です。
写真では往路の合計が110になっています。
その後,往路タイルを復路タイルにして引き返すことになりますが,同じ数値分戻れずにオーバーしたり,足りないと最後の得点計算時に「距離のペナルティ」を受けなければなりません。
一般的に,モンスターカードが置かれている場合に迷宮カードは出せませんが,「回り道カード」があれば,例外的にモンスターカードと一緒に捨て札にすることができます。
ちなみに回り道カードは最強です(笑)。
「宝の小部屋カード」は,進む代わりに宝物カードを1枚引けてしまうカードです。
次にモンスターの配置をする場合ですが,上のドラゴンで示したように迷宮カードの上に1枚までモンスターカードを置くことができます。
逆に,自分の進んでいる迷宮上にモンスターが置かれているときはキャラクターカードを自由な枚数出して戦闘することが可能です。
倒せばモンスターを除去できます。
例えば,以下のような戦闘になったとしましょう。
この場合,サイコロは4つ振れる上に,出た目に+4されます。
戦闘力の合計値が11を超えればゾンビというモンスターは倒すことができるわけです。
ちなみに倒せなかった場合であっても,使ったキャラクターカードはすべて捨て札にしないといけませんので,何枚のキャラクターカードを戦闘に送り込むかについてはよく考えないといけません。
先ほど「聖職者カード」というものにはアンデッドを倒す能力が備わっていると言ったのですが,上のゾンビ戦で,聖職者カードを1枚出してもやっつけることもできます。
なお,このカードにはアンデッドを倒す以外にもう1つ能力があり,「戦闘直後に使うことで,その戦闘で使用したキャラクターカードを手札に1枚だけ戻す」こともできます。
貴重なキャラクターカードがあれば是非蘇らせてあげてください。
手番では手札を破棄することもできます。
この場合,0枚から5枚まで何枚でも捨てられることを覚えておきましょう。
さて,以上4つの行動(迷宮移動・モンスター配置・戦闘・破棄)のどれかを行った後,手札の総計が5枚になるように補充します。
冒険カードの山がなくなったら,捨て札を混ぜて新しい山を作ってください。
ちなみにこのとき「トラップカード」を引いてしまったら,それ以外の手札を1枚だけ残し,他のカードを全て捨て札にしないといけません。
つまり実質次のターンは1枚で行動をしないといけなくなります。
しかしこのとき,ひと際活躍できるキャラクターカードがあり,それが「盗人」です。
例えば上記画像の場合,トラップカードが2枚あるので,残り3枚のうち1枚残してその他のカードをすべて捨てなければいけないところを,盗人のカードがあるおかげで,これを周りのプレイヤーに見せることで,トラップカード2枚だけを捨ててターンを終了できます。
手順2:宝物カードの処理方法
手に入れられた宝物カードですが,手札とは別に裏向きにして置いておくのが基本です(いつでも表向きにできるルールですが)。
所持上限は2枚となっており,小部屋カードを使って3枚目以降を引いたときは,1枚選んで表にして捨てなければなりません。
ちなみに宝物カードの中には『オープン』と書かれたものがあり,そえは即座に表向きにしなければなりません(右から2つ目のもの)。
ちなみにこのオープンと書かれたカードは捨て札にすることができませんので,もしオープンのカードが2枚集まってしまったら,もうそれ以上宝物カードは引けません。
一方で,オープンと書かれていない宝物カードの中に,表向きにすることで効果を発揮するものがありますが,それが以下のような「戦闘効果のある宝物カード」です。
これらは任意のタイミングでオモテにすることができ,1枚のキャラクターカードのみがその効果を受けられます。
また,類似の効果を持つカードの効果は重複しますので,上画像に表示されている「月光の短剣」と「氷結の剣」を同時に表向きにすれば,戦士キャラクターの戦闘値は+4になります。
手順3:ゲームの終わりと勝ち負け
往路で進んだ距離以上,復路で戻ってこれれば無事に帰還となり,1番目のプレイヤーのみ帰還ボーナスタイル(100G)を受け取ることが可能です。
また,残ったプレイヤーもまだプレイを続けますが,手札の調整は行わないので,最低1枚ずつ冒険カードを捨てていくことになります。
こうして『プレイヤー全員が帰還or手札ゼロ』の状態をもって,ゲームは終了するというわけです。
最後に勝ち負けの集計に移りますが,
宝物カードの総価値+帰還ボーナス−距離のペナルティ
が得点となり,高い人が優勝です。
距離のペナルティは,往路と復路で進んだ距離に相違があった場合に課せられますが,
- 往路より復路が多かったら,差の2倍
- 復路の方が多かったら,差の10倍
の点数がマイナスとなります。
まとめ
以上,モンスターメーカーのレビューとその遊び方でした。
『迷宮まで潜って宝を持ち帰る』だけの簡単な目的と,『モンスターで邪魔をする』というシンプルなルールですが,サイコロや各種特殊カードの存在で,誰にでも楽しめるカードゲームになっていると思います。
ちなみに今回紹介したのは基本ルールですが,それ以外にも,「3回戦での総得点で勝敗を競ったり」,「迷宮の距離を100ではなく70などと少なくする」ことで,より短時間で遊ぶこともできます。
他にも報酬を付け加えるというルールを設け,「最も多くモンスターカードを倒したプレイヤーに100点+」などと決めることで,より駆け引きが楽しめたとの感想もありました。
幼い子がいてルールが難しいと感じた家庭では,「子どもだけ持ち札を7枚程度にまで増やす」,「トラップカードや聖職者,ダイスを振って価値を決める宝物カードを抜く」などの独自ハウスルールを設定することで,子供たちが理解しやすくなったそうです。
とはいえルールはシンプルですので,まずは普通に遊んでみて下さい!
「カードゲームも捨てたもんじゃない」と,その価値の再発見をするかもしれません。
最後までお読みいただきありがとうございました。