今回は、ゾイドワイルドの第5弾から「ハンターウルフ」をレビューします!
通常版が発売となったのはクリスマスの2日後ということで,売れるタイミングではなかったように思いますが,その後まもなく在庫が少なくなりたちまち高騰してしまった過去のある人気ゾイドです。
その意味では,前回レビューしたデスレックスと同等の入手度でした。
その後5年以上が経ち,2024年には警視庁仕様のものも登場しました。
アニメでの活躍に目を奪われた方は前者を,黒と白と赤のコンビネーションやパトレイバー好きの方は後者を買いましょう!
ハンターウルフの機体紹介
名称:ZW16 ハンターウルフ【オオカミ種】
本能開放技名:ソニックブースト+ハウリングシャウト
発掘地域:ワイルド大陸 砂漠地帯
機体説明:音速のスピードと内なる力を秘める中型ゾイドで強い脚力を持つ。本能解放は2つの形態があり,第1形態は背中のソニックブースターから出る衝撃を推進力に変え,高速移動し爪や牙で攻撃する。第2形態は前方に向けたソニックブースターと喉からソニックシックル(音波鎌)を発生させて敵を切り刻む。
スピードに特化したゾイドで,最大スピード270km/hというのは,ゾイドワイルドに登場する機体の中で最速です(歴史的に見ればライガーゼロやライトニングサイクスなどは時速300kmを優に超えていますが)。
といったわけで,「孤高の音速狼」という通り名は,見事このゾイドを言い当てているように感じました。
ソニックブースターという背中の大型衝撃波を発生させる器官の使い方次第で,本能解放は2段階で発動するというユニークな特徴を持ち,敵に合わせて戦い方を選ぶことができるなんともスマートなゾイドです。
どことなしか頭も良さそうに見えますが,IQはそこまで高くはありません。
なお,遠吠えをした後,喉奥から超音波を出しては敵を混乱させるという攻撃方法もあり,脚力に加えて巧みなサポーターを行う独自の立ち位置を確立させているように思われます。
「オオカミ型ゾイド」と聞くと,ついつい旧ゾイドの「コマンドウルフ」という機体が真っ先に浮かんできてしまいますが,あちらはゼンマイ式の最高峰といった位置づけと言えるでしょう。
ハンターウルフの方は単4電池を1本使用してモーター駆動します。
サイズは中型ゾイド,つまりワイルドライガーと同サイズですので,地位的にはコマンドウルフが格上げされた感じです。
それでは早速作ることにして,2段階の本能解放の様子やサイズ感を確認していきましょう!
パッケージ外観とセット内容
パッケージのイラストでは,ハンターウルフが雪山を颯爽と駆けぬける感じと機体の青と雪の白がきれいに映える色使いになっていました。
パッケージ裏側はこのような感じです↓
こちらは宇宙空間というかゾイドらしい景観で,月にいるイメージでしょうか。
セット内容を確認してみると,程よい量のパーツ類が飛び出してきます↓
発掘パックA・B・S,メカユニット,そして復元の書というのは,おなじみのセット内容です。
個人的にはオオカミ型にモーター搭載というのが新鮮に映ります。
それではストップウォッチ片手に組み立てていきましょう!
組み立て手順
今回も上のような組み立てサポート動画が用意されていますので,適宜作業前に目を通してみてください。
超大型ゾイドのデスレックスを作ったばかりなので,中型ゾイドはなんだか作りやすそうに思えてきてしまいます。
最初に作ることになったのは,ハンターウルフのメイン武器であるソニックブースターでした↓
「のせるだけ」という指示が多く,ややもやもやした気持ちで復元を進めていくことになりますが,ギアを組み込む際のメカメカしさが好印象です。
尻尾は薄べったく1パーツでした↓
ゾイドだと,恐竜型以外のイヌ・ネコ系の尻尾は大体がこんなふうに薄めのパーツ1個になっています。
以下のようなパーツは特に装飾が凝っていてカッコ良かったです↓
これまでのゾイドでは見なかった,明るめのクリアーイエロー色のキャップがこちら↓
のせる指示があったパーツは首元にも及びます↓
色々な部分が連携して動くことになるので,パーツ同士のかみ合わせは重要です。
凝ったパーツは再三登場してきました↓
見た目がカッコ良いパーツは,見ているだけでわくわくしてきます。
それ以外の組み立てについては別段難しいところもなく,13分30秒で骨格形態の復元までが完了しました↓
全体的にスリムで,造形的には頭部がどう猛かつ勇敢そうに見えて特にお気に入りです。
続けて発掘パックBを開封し,完全形態まで一気に復元してしまいましょう↓
「装甲」という名のコートでしっかり包まれている感じになります↓
アーマーの取り付けで特に戸惑うようなところはなく無事に完成です↓
組み立てにかかった総時間は「19分4秒」ということで,気軽に作れるボリュームだったように思います。
前から見ると「かいけつゾロリ」っぽい感じがしますが,横顔はスリムで洗練されたものです↓
最近,ケモミミについて学ぶ機会があったのですが,耳はやや斜めにして前方を向けるのが自然なようで,こちらの造形に注目してみると確かにそうなっています。
ハンターウルフの写真集
ハンターウルフのサイズですが,同じM型ゾイドの覚醒ワイルドライガーよりも大きく見えました。
本能解放させた様子をみましょう。
1段階目の形態にするためには,レゾカウル(背中の青色パーツ)とソニックブースター(背中の銀色パーツ)を上げるようにします↓
口の開け方からオオカミが遠吠えをする様子がはっきり伺えてカッコ良いです。
そう考えていると,キャップの色が月の光を模しているように見えてきました。
次にワイルドブラストの2段階目を再現してみますが,上記2パーツをこれでもかというくらい前方に倒し,加えてレゾカウルは外側にも展開させることでさらにボリューミーな仕上がりになります↓
この状態での動作は,
- ソニックブースターが回転
- レゾカウルは上下動
- 口を開閉しながら歩行
という3つのアクションが取れるようになります。
アニメでの活躍
ハンターウルフがゾイドワイルドのアニメに初めて登場するのは第28話です。
クワーガ3体を一瞬で倒すという衝撃のデビューを飾るわけですが,ライダーであるソルトというキャラはいわゆる賞金稼ぎのゾイドハンターで,アラシを狙う側の立場でした。
28話では第1段階のみしか本能解放しませんが,最初にウルフをポンポンする仕草が優しかったです↓
アニメではギョーザと意見が衝突することが多かったり,強いものに興味がない様子だったりのソルトでしたが,アラシにワクワク感を覚えたため,結果的にフリーダム団に入ることになります。
第2段階目となるセカンドギアの初登場シーンは第29話のドレイク戦でした↓
叫べ,ハウリングシャウト!
というセリフが見事に決まりましたね。
実際,ここからチーム内でワイルドライガーに並ぶ実力機と認められ,味方の窮地を何度も救うことになるわけで,それに伴ってハンターウルフの人気もどんどん高まっていったように思います。
ハンターウルフ警視庁仕様について
先述したコマンドウルフはカラバリに優れていましたが,ハンターウルフも2021年11月にビクタースピーゲル専用のもの,そして2023年のゾイド博では機動警察パトレイバーとコラボした警視庁仕様のハンターウルフが発表されました。
会場内にはサンプルが展示され予約もでき,先行受注ではポストカードも貰えたのですが,一般予約もその後に行われています。
パトレイバーは35周年,ゾイドが40周年を記念したモデルです。
デザインは天神英貴氏で監修を出渕裕氏,世界観には伊藤和典氏の手が加わっています。
上のPVを見れば,すぐそのストーリーに引き込まれることでしょう。
カラーリングは赤・黒・白のパトカー仕様で,目の部分に取り付けるOSバイザーが真新しく,機能としては指揮官からの指示を受けるためのもののようですが,ここにはパトレイバーの世界観も取り入れた感じがありますね。
機体データをみると最高速度が通常のものと比べて10km/hほど落ちてしまっていますが,追加武装のパトランプが重厚であるせいでしょう。
しかし,珍しいクリアパーツ素材で,OSバイザーの旭日章と共にひときわ目を惹きます↓
ちなみに通常版と造形は同じということで,バイザーなどのすべてに互換性があるので,カスタマイズ可能です↓
一方,骨格形態が同じガトリングフォックスとは装甲の形が異なるため,例えばバイザーは装着できません。
武装に関しても形状的に取り付けられないものが多かったです。
なお,カラーリング的には超合金ライガーゼロと似ていたので並べて飾ることにしました↓
まとめ
以上,ゾイドワイルド第5弾から16作目となるハンターウルフと2024年に発売された警視庁仕様のバージョンのレビューでした。
スリムながらボリューミーな見ためは,この機体に対する期待感の大きさをも表しているのでしょう。
本能解放は2つの形態を取るのが特徴的で,最終形態で動作させると色々なパーツがガシガシ動くところは傍から見ていて楽しかったです。
アニメでも突如現れ,颯爽と主役機レベルに躍り出た当機ですが,みなさんのハートを最終的に射貫くことになる子はライオン型かオオカミ型か,はたまたこの後に販売されたトラ型のファングタイガーでしょうか。
いずれにせよ,どれもカッコ良い機体であることに疑いはないので,手に入れた暁には大満足な結果になると思います。
2024年7月14日時点で後者はまだ在庫が見つかる状況ですが,間もなく廃番になるかと思うので,その場合は未使用で状態の良い中古を買い求めるようにしてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。