史上最年少棋士である藤井聡太さんの扇子がこれまでに数種類販売されています。
記念すべき初の公式グッズも実は扇子であり,棋士デビューからまもないタイミングで発売されるのは異例だということで一躍人気となり,即座に市場から姿を消しました(四段棋士としては,今泉健司四段がプロ入り記念に作った以外は先例がありません)。
その後も昇段するたびに,新しい揮毫の扇子がラインナップに加わっては売り切れています。
本記事ではそんな公式グッズの扇子について,これまでの販売状況や実際のレビューについてまとめてみましょう!
藤井聡太さんの扇子情報
藤井聡太さんの扇子は日本将棋連盟が販売しています。
これまで販売された扇子の揮毫は,
- 四段→「大志」
- 六段→「専心」
- 七段→「飛翔」「進」
となっており,値段は税込みで2268円(四段)→2640円(七段)のように,材料費の高騰により年々値上げとなっています。
最近は税込み1980円で,当時の復刻扇子も復刻されているのですが,よくみると仕様が「並扇子」です。
加えて,肩書の欄が空欄(段が記載されていない)であり,値段が安くなる分,品質も落ちているので注意してください。
なお,次章でレビューしている扇子などは「上扇子」の仕様となっています。
さて,この揮毫(きごう)とは聞き慣れない言葉ですが,どんな意味だかわかるでしょうか?
「揮」というのは「ふるう」,「毫」は「筆」を意味するので,2つを合わせて「筆を振るう」という意味になり,「筆で字や絵をかくこと」を指します。
つまり上にまとめた1つ1つの揮毫には,その時々での藤井聡太さんの気持ちが込められており,例えば「大志」については,「上を目指してやっていきたいという気持ちを込めました。拙い字ながらも自分が書いた字が扇子になってとても嬉しかったです。」との旨のコメントがありました。
そういったわけですから,記念グッズとしてはぴったりですね!
さて,最初の扇子が発売になる少し前の2016年12月,藤井聡太さんの四段昇段を祝う会が名古屋で開かれましたが,そのとき300人の出席者には「達心志」と書かれた扇子が配られたそうです。
これまでに習字を習ったことがない藤井聡太さんでしたが,習字の先生に2回ほど習い,この三文字を書いたと言います。
公式グッズの揮毫である「大志」の「志」の字は,その時に習った経験を生かせる字でもあったわけですね。
なお「達心志(しんしをたっす)」の意味は「心に思っていることを果たす;目標を達成する」ことだそう。
「まさに彼の生き方そのものをよく表している文字だなぁ」と当時感心させられたのを覚えています。
藤井聡太七段の扇子(飛翔)をレビュー!
それでは2019年6月に発売された,藤井聡太七段の「飛翔」という上扇子をレビューしてみましょう!
購入時の様子ですが,上品な和紙に包まれており,取り出すと竹製の親骨からお香のような大変良い香りがいたします。
扇子の先はゴムではなく,銀色の紙で閉じられていました↓↓
サイズは普通の扇子より大きく,閉じた状態で長さが28㎝あり,以下の画像は左から,普通の扇子用ケース・普通の扇子・上扇子の順になっています↓↓
開いてみると,かなり頑丈な作りをしていて驚きました。
棋士が対局中にパチパチやっていますが,それもこの扇子だからこそできることなのかもしれません。
別段重いわけではありませんが,あおぐとかなりの風量を感じます。
飛翔の文字が個人的に好きなので,この扇子は本気で買い求めました(裏面に文字はありません)。
きしむ音がすることもなく,とにかく美しく品の良い扇子だったのでレビューしていて楽しかったです。
扇子販売のこれまでの状況
さて,扇子の販売状況についてですが,場所は東京・将棋会館と大阪・関西将棋会館の2か所に加え,日本将棋連盟のオンラインショップでネット販売が行われています。
転売は言わずもがな,1人1本の購入制限がある点なども含め,第三弾となる扇子においても購入方法は同じでした。
ちなみに記念すべき初の公式グッズである「大志」の扇子が発売になったときは,全部で300本の扇子が作成され,将棋会館でそれぞれ100本ずつ,オンラインショップで残りの100本が販売されたように予想されています。
大阪では整理券が配布され,手売りされた初日はどちらの将棋会館でも40分ほどで売り切れになったのが記憶にまだ新しいです(オンラインショップにおいては数秒で完売)。
東京の将棋会館では12時の発売開始に対し,行列の一番初めにいた方はなんと朝7時からお待ちになっていたそうな。
販売してからまだ日が浅い段階であれば,日本将棋連盟のオンラインショップにこまめにアクセスして,再入荷されるのを待つのが最もおすすめできる購入方法になります↓↓
公式サイト
とはいえ,扇子はすぐ在庫切れになってしまいます。
その原因には,藤井フィーバーによる人気もありますが,扇子を手作りする関係上,原材料である竹の確保が難しいため,すぐに再販したり量産できないという弱点があります。
クリアファイルやジグソーパズルといったその他グッズとはこの点が大きく異なるので,欲しい方は見つけたらすぐに購入するようにして下さい(これは今後発売される扇子においても同じです)。
急ぎで発注をかけることは可能だそうですが,最長で3ヶ月待たないと入荷されないといった説明もありました。
どうしてもという方については,オークションサイトで即時購入することが可能ですが,その場合は,
- なるべく定価に近い値段であること
- 保存状況や発送状況に問題がなさそう
- 出品者に「悪い」評価がない
ことに注意して下さい。
とはいえ,最近は先述した並扇子が登場しているので,ますます値段に見合うかどうかの判断が難しくなっています。
まとめ
以上,藤井聡太さんの扇子のレビューと販売状況についてまとめてきました。
暑い季節は,扇子が特に活躍することでしょう。
是非,お気に入りの一本が買えることを祈っています!
なお,最近の扇子争奪戦に敗北してしまっても,今回は見送ってまた次の段に昇進した際に狙ってみるのもありです(私は四段・六段と手に入れられなかったですが,なんとか七段のものは手に入れられました)。
ちなみに「上扇子」がグッズとしての人気が高い理由は,先に言ったような希少性に加え,扇子に藤井聡太「〇段」という肩書が書かれているからとも言われます。
例えば「大志」の上扇子であれば,これは藤井聡太さんが四段でなくなった時点で名乗ることができなくなるわけですから,特定の段の時しか入手できないアイテムは,それだけでグッズとしての価値があるということになるわけです。
参考までに別の記事でレビューしたクリアファイルには,残念ながら肩書は入っていませんでした↓↓
そもそも扇子が発売されるのは「プロ棋士の中で1割以下の人気棋士のみ」だといいます。
藤井聡太さんはその中でも特に人気があるわけですが,扇子を欲しい方が欲しい時に購入できるようになるといいですね。
最後までお読みいただいた方,誠にありがとうございました。