在庫ありの店舗が少なく,楽天では入荷待ちの状態,Amazonでは高値販売がされていた「くもんのスタディ将棋」でしたが,このたび無事に購入することができました!
※2020年以降は在庫ありの店舗がほとんどで嬉しいです。
前回の記事では,その魅力について語ってきましたが,今回はそんなスタディ将棋の使用感を中心にレビューしてみたいと思います。
スタディ将棋は天才棋士の生みの親
くもんのスタディ将棋ですが,購入の背景に藤井聡太さんが関係していたのは確かです。
彼が5歳の年中になった夏,ご両親は将棋を指されない藤井家において,祖母の育子さんが買い与えたのがこのスタディ将棋でした。
もちろん当時の藤井聡太さんは将棋のルールをまったく知らないわけですが,この将棋盤の特徴はなんといっても,「初心者でもすぐに遊べてルールが自然と覚えられる」目的に特化しているところ。
はじめの一歩にスタディ将棋を選択する。
これが最善手であることに間違いはなかったようです。
唯一,将棋の嗜みがあったとされる藤井家の祖父であっても,聡太さんにはすぐに敵わなくなり,5歳の冬には地元の将棋教室に通うことになります。
あとでレビューしますが,このスタディ将棋の解説書に「詰め将棋の問題がいくつか載っている」というのは,なんというか運命的なものを感じずにはいられません。
すでに詰将棋選手権では4連覇していますが,彼はまだ小学生だった頃にプロ棋士を抑えて満点優勝しているというのですから驚きです↓
第1ラウンド唯一の50点満点、藤井聡太奨励会二段。「ペン回し」の要領で消しゴムを器用に回していました。藤井二段の詰将棋スタイルでしょうか。 #tsume2015 pic.twitter.com/a7FT4hsXSh
— 詰将棋解答選手権実行委員会 (@shogi_problem) 2015年3月29日
スタディ将棋の基礎知識
くもん出版が開発したスタディ将棋は,くもんトイシリーズの中の「かんがえるシリーズ」に属しており,自立的に学ぶ意欲を育てる知育玩具です。
日本将棋連盟が監修しており,将棋のルールだけでなく,駒の作りや解説書にもこだわりが見られ,収納性にも優れています。
特徴は大きく分けて3つ↓
- 将棋の駒一つ一つに動かし方が描かれているので,本などを参考にせずとも遊ぶことができる
- ルール,将棋の実践例,さらには詰め将棋の問題が掲載された解説書付きで,将棋をより深く学べて,興味も湧く
- 将棋盤を折りたたむことで,駒と駒台,解説書のすべてをコンパクトに片づけられる
そしてセット内容ですが,将棋盤と駒台(駒のケースにもなる箱),解説書,そして駒40枚の計4点です↓
対象年齢は5歳以上ということで,先ほどの藤井聡太さんの開始時期と一致しています。
玩具の安全基準に合格していることを証明するSTマークがついており,子どもが使うのに安心である他,将棋盤の材質はシナと発泡ウレタンとABS,駒にはイジュ(沖縄とかにある木)が使用されています。
駒台もシナからできていて,子ども用でありながら,本格的な将棋盤だと評判です↓
スタディ将棋の使用感
スタディ将棋の箱を開けると,ビニールでしっかりと密封された将棋盤が出てきました。
将棋盤だけではなく,駒までしっかりと密封されています。
上の写真右に見えているように,シリカゲルが入っていて木の質が悪化しないように気を遣われているのが伝わりますでしょうか。
実際は将棋盤の中にもシリカゲルが入っていて驚きました。
そしてなんといってもスタディ将棋最大の魅力は,この駒でしょう↓
一つ一つの駒の動かし方がわかりやすく描かれています。
成ることができる駒はひっくり返すと,成った場合の動かし方ももちろん描かれています(成れない駒は裏返しても何も描かれていません)。
上の画像で言うと,上の列にある駒をひっくり返すと下のようになると理解してください。
次に駒台についてみていきましょう!
漢字の通り,駒を置く台のことですね。
将棋盤もそうでしたが,材質はプラスチックではなく木製ですので,良い木の香りがするんですよ↓
駒台はこのように,駒を入れるケースも兼ねています↓
自分は知らなかったのですが,玉(ぎょく)と王(おう)と読み方を変えて,王様の駒が2種類あるんですね(基本的に,年上の方が王の駒を選ぶようです)↓
駒のケースはしっかりとかみ合わないところもありますが,折りたたんでしまうので,別段問題はありません↓
将棋盤は折りたたみになっているせいで,1mm程度,真ん中の方が高くなります。
中心部は3cmほどの高さですが,端部分は2.9cmとなっていました。
とはいえ,使用にあたって気になるほどではありません。
それよりも,将棋盤を裏側に折り返すことで,駒の入った駒台と解説書が収納できることの方を評価すべきでしょう↓
半分のサイズでコンパクトになります。
この状態で将棋盤を上下左右に振ると,駒台が中で滑る音がしますが,しっかりと将棋盤を折って閉じているので,中で開いて駒が出てきたりすることはありません。
見た目とは裏腹に,中が空洞になっているためでしょう,重さは想像以上に軽かったですね↓
さて,解説書の方も見てみましょう。
この解説書は親切にもくもんのHPでダウンロード可能なので,スタディ将棋を持っていなくても読むことができます(興味がある方は印刷してみてください)↓
しっかりとした紙質で,将棋の教科書として使えるような丁寧な作りだというのが第一感。
駒の動きとパワーについて書かれたルールから解説は始まり,「歩なし将棋」というものを通して,初心者が将棋を簡単に体感できるように工夫されています↓
実践例の後には,詰め将棋の問題がついていました。
私は下の問題がわからず,ついにはヒントまで見てしまいましたが,頭の体操に良いものなんですね!
詰め将棋に興味を持つ方も,きっと多いのではないでしょうか↓
なお,駒の動きに慣れてきたら,普通の駒を代わりに使うことが可能です。
参考までに将棋盤の枠の大きさですが,3.5cm前後のほぼ正方形をしていました。
これは標準的な駒も使用可能という意味です。
最近では新たに,「スキルアップブック」というものまで加わり,対戦で勝つためのテクニックや戦法まで学べるように仕様変更されました。
くもんのスタディ将棋を購入するにあたって
くもんのスタディ将棋ですが,在庫が市場に少ない時は高値販売になる傾向があるので気を付けましょう。
ここ3年間で700円ちょっと値上げして,現在は定価が4,180円です。
入荷時期にも気を付けて買うようにしてくださいね↓
私が購入した時はどこも在庫薄だったので,くもんの公式サイト(Kumon shop)で購入しました。
お得には買えませんでしたが,公式サイトということで安心感があります。
在庫があれば注文の翌日には発送されますが,在庫切れの際も公式ですので,比較的再入荷が早いようです。
ちなみにくもん出版さんの細かな気遣いには感動しました!
丁寧な梱包(水濡れ対策や運送会社への取り扱い周知)に加え,さらにはラッピングも無料でやっていただけましたので,贈り物にも大変おすすめです↓
なお,くもん出版で人気の高い「こどもえんぴつ」は同梱するのにおすすめです↓
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まとめ
以上,くもんのスタディ将棋のレビューでした。
スタディ将棋は,思っていた以上に本格的な将棋盤で,木製であるけれど軽く,購入者の評価が高いのにも納得です。
とにかく駒の動かし方がわかりやすいので,将棋を学び始める際には特におすすめです。
もちろん,藤井聡太さんが初めて将棋に出会ったときのグッズでもあるわけですから,私のように最近「また将棋を始めてみようかな」と思われた方にとっては,モチベーションを高める意味でも期待できます。
スタディ将棋が届いて早速,観終わったばかりの藤井聡太四段と澤田真吾六段との28連勝目をかけた対局を再現してみました(藤井四段の見事な勝利でした)!
実際に将棋盤で指しながら観戦するとすごく良いです。
景色が全然違いますし,臨場感が伝わってきます。
将棋で頭を使った後は,不思議なのですが,頭の回転が速くなって難しい大学の入試問題もバンバン解けるようになりました(私は普段,塾の先生をしています)。
思わぬ附随効果がありそうです。
「将棋を指すことで論理的な思考力が高められる」と言いますが,そこで培った力は将棋以外のところにも大きく影響を及ぼしてくれることでしょう。
これからこのスタディ将棋と共に,藤井聡太さんの今後の対局を楽しく見ていくつもりです。
これから将棋を始められる方にプレゼントしたり,私に似たような気持ちでいる方は是非購入してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました!