今回は「Tinyfox」という中国メーカーのドールについてレビューしていきたいと思います。
もっとも,2019年に設立された比較的新しい会社ということで,よく知らない方も少なくないでしょう(例えば,日本の有名なアゾンインターナショナルは1998年の設立です)。
なので,まずはその特徴からみていくことにし,続けて実際のドールの取り扱いについてまとめてみようと思います。
Tinyfoxの特徴

Tinyfoxとは文字通り,「小さなきつね」という意味です。
公式ページで商品を購入すると,その世界観が書かれている紙が入っていたので紹介しますが,1匹の子ぎつねが「リトルフォックスタウン」なるものを創り出すことを決意したところから話が始まります。
その街には数多の動物以外に,ファンタジーに出てくる魔女や竜なども含まれていました。
なお,最初の住人を子ぎつねが泥で作り,それにキスをすると命が芽生えたというエピソードや,時間が経つとアジサイの海と沈まない月が生まれたなどの設定は,まさに日本の国造り神話を彷彿させるものです。
もしも子ぎつねがTinyfoxという会社そのものだとしたら,リトルフォックスタウンの住人は発売されたドールたちと見なせるでしょう。
ところで,公式ページは2つ存在しており,現在の主流は後者となっています(運営や企画は全く別のものになっています)↓
なお,Tinyfoxには1/4スケールのドールもいますが,私は1/6スケールのものしか持っていないため,今回はそちらに限らせてください。
その仕様を見てみると,日本の1/6スケールの代表例であるアゾンのピュアニーモやタカラトミーのリカちゃんとは,頭や身長などが大きく異なることがわかります(詳細なサイズは後述します)。
一度,以下の記事を読んでおくのが良いかもしれません↓
Tinyfoxはソフビ製の球体間接ドール(海外だとMJDと呼ばれるもの)で,アニメ系ドールに特化しているのが特徴です(オリジナルが中心ですが,コラボ商品もあります)。
また,Tinyfoxではアイやウィッグの取り付けが前提となっているところも独特で,どちらかといえば,扱いは1/3や1/4サイズのドールに近いと思っておく方が適切かもしれません。
ボディはABSとPVCで出来ていますが,2024年から色移りのしにくい素材が採用され,製造元の改善意識の高さがうかがえたものです。
なお,ボディのカラー展開はホワイト(白巧)以外にピンク(粉普)があります。
また,Tinyfoxの商品を購入する場合,以下のようなショップが利用可能で,ラペオニアなどは独自のコラボ企画商品も発売しており,後でレビューするものもその一つです↓
購入上の注意点ですが,即納できない場合,数ヶ月待たされることと,日本の代理店は手数料を取るので価格が現地よりも高めに設定されることが知られています(ただし,本国から取り寄せる場合も送料が高くなります)。
もっとも,値段を安く抑えられたところで,届くかどうかわからなかったり箱が潰れて届いたりすれば元も子もなくなってしまうので,国内のショップで購入するのが無難です。
Tinyfoxのセット内容

ここからは,Tinyfoxの1/6スケールドールを一つ紹介してみたいと思いますが,私が購入したのはラペオニアが企画したクリエイターとのコラボ商品で,具体名は「TinyFox×適当緑 猫耳量産型女子 黒猫(2024年11月発売)」となります。
そのため,箱はそれ専用のデザインになっているわけですが,マグネットが仕込まれ,パチッと開けられる仕様で,厚みもあって通常のものよりもしっかりとしたものでした。
中には,
- ドール本体
- 衣装
- 特典
が入っており,通常品は特典がないことが多いです。
あとは紙の資料が数枚入っていましたが,そこまで重要ではないので今回は省略します。
国内ドールを購入した方にとっては,靴が付かないことがデフォルトであることが意外だそうです。
ドール本体は顔とボディからなるので,次章から別個にみていくことにしましょう。
Tinyfoxのドールの顔はかわいい
まず驚いたのは印刷のきれいさで,国産のものにも引けを取らず,それでいて海外の雰囲気も併せ持っている印象です↓

物凄く可愛いですが,この状態にたどり着くまでに,私は結構大変な困難を乗り越えています。
というのも,アイとウィッグを装着しなければならなかったからです。
ちょうど季節は冬だったためにソフビが硬くなっていて,蓋を外すところからドライヤーの出番となりました。
ヘッドの固定もこれまでに見たことがないもので,「プルタブ」と呼ばれるものでしっかりと固定されています。
アイの取り付けだけで構わないのであればヘッドを外さずに実行できなくもないのですが,後学のためにと取り外しに挑戦してみることにしました。
プルタブの下部分にはCの形をした「ネックガード」が挟まっていて,この形状が実に複雑です↓

一度取り外してみると構造がわかってきましたが,私のように,最初どのようにすればよいのかわからない方は少なくないでしょう。
ここで知っておくべきことは
- プルタブは下にゴムバンドが付いていて,結構上まで伸びる
ということです。
ネックガードは硬い素材でできているので,ドライヤーで温めてみたところで柔らかくなることはほぼありません。
なので,以下の手順に従って取り外すようにしてください↓
- プルタブをかなりの程度引き上げる
- ガードを抜き去る
- プルタブの向きを90度変える
- ヘッドをボディから外す
これまでにキャストドールを扱ったことがある方はゴム引きを持っていると思いますから,それを使えばOKです。
針金でも自作できるとは思うものの,最悪ペンチを使ってプルタブを掴んで引き上げるようにしましょう(ちなみに,Tinyfoxの旧タイプボディはプルタブ仕様ではなかったようです)。
ゴムの力は強めですが,結構な長さ,上にビヨーンと伸ばせることを実感してください。
これで90度回転させ,次にネックガードを取り外します。
これはアルファベットの「C」の形をしていて,開いている口の部分をドールの目の方に向けた状態になって収まっているので,それを後方に引き抜くイメージです。
プルタブを大きく引っ張ることさえできていれば,ただ傾けるだけでも自然と外れるように思います。
ここまで来ると,残りは簡単な作業なので安心してください。
ヘッドが外せたら,次にアイを入れます。
ひっつき虫のようなものが封入されているので,アイをくぼみに入れたら,上からそれを練ったもので仮固定(例えば,上と下部分だけを取り付け)し,その後,好きな位置に調整しましょう。
時間はかかりますが,これから長くそのままの状態だと思えば,多くの時間を費やしてよい箇所です。
終わったら本格的に固定して,蓋を閉め,最後にウィッグを着けます。
私は色移り対策はしませんでしたが,する方はその前に何かを間にかませるようにしてください。
Tinyfoxのボディは安定している

Toinyfoxのボディーですが,太腿が太めでがっちりとしています。
重心が頭ではなく下半身にくるため,とても扱いやすくて自立もしました。
靴を履かせるとさらに安定しましたが,長時間立たせておく場合にはスタンドがある方が安心でしょう(さすがに大きな振動を与えると倒れます)。
公式が出しているボディタイツも買えるので,服からの色移りが心配な方は買ってみてください。
上の写真でも使っていますが,色の展開は1種類のみということで,ボディの色合いが変わってしまうのは難点です(先述しましたが,色移りがしにくいボディになるように改善されてきています)。
一方,ハンドパーツはやや取れやすく,複数種類が入っているなどはありませんでした。
こちらは肌の色ごとに公式品の用意がありますが,ホワイトを中心に在庫切れである場合が少なくないです。
Tinyfoxでは衣装にこだわりが見られる

Tinyfoxの衣装はオリジナルで,魅力的なものが多いです。
今回のドールでいうと,テーマがネコということで,尻尾が出せるようにパンツに空間が設けられていたり,ファスナーやネクタイピンがネコ関連のものになっていましたし,マグネットで取り付けられるネコミミもセットになっていました。
こうした衣装も込みでクリエイターがデザインしたものですから,見た目が良いのは当然なのかもしれませんが,イラストを立体に起こすのにメーカーの技術が問われるわけですから,Tinyfoxの衣装は総じてセンスが良いと言っても構わないでしょう。
海外色が強いために新鮮に感じられるところもあるかもしれません。
購入店や時期によっては特典が付く場合も

公式サイトだと,最近は缶バッジが付くことが多くなりましたが,それ以外のお店だと,装着品(ボディタイツやハンドパーツ)や取扱いグッズ(綿手袋など)が特典としてもらえることも少なくありません。
量販店での取り扱いがないために値下げ競争が起きにくいのですが,その中でもたまに割引が利用できたりはします。
今回の商品では,対となる商品を同時購入することでアクリルスタンドを購入することができました。
その他,イベントで出店されているときに予約・購入すると,何か特典が付くことがありました。
Tinyfoxをカスタムする

Tinyfoxですが,衣装やウィッグの着せ替えは種類が豊富なのでやりやすいです。
以下にボディサイズをまとめましたが,比較用にサイズ感の近い幼SDのものも載せています↓
| Tinyfox | 幼SD | |
| 全高 | 27.5cm | 26.5cm |
| 頭囲 | 17.0cm | 17.0cm |
| アイ | 15mm | 16mm |
| 首回り | 5.0cm | 6.2cm |
| 肩幅 | 4.0cm | 6.0cm |
| バスト | 10.6cm | 6.0cm |
| ウエスト | 10.0cm | 12.0cm |
| 腕の長さ | 7.5cm | 8.2cm |
| 靴の長さ | 4.0cm | 4.0cm |
| 腕周り | 4.5cm | 4.8cm |
| 太腿周り | 9.5cm | 8.3cm |
| ふくらはぎ周り | 7.2cm | 6.3cm |
このように比べてみると結構な違いがあるため,幼SDにピッタリ合うように作られた衣装(ネットショップだとYOSDと略されることが多い)が合わないのは当然でしょう。
同様に,アゾン用の衣装(頭のサイズは10.5cmで身長は23cm前後)を誤って購入してしまう方も少なくありません。
年始になると各社から1/6サイズドール用の福袋が販売されますが,それが日本のドールを指しているのか海外のものを指しているのかは要確認です。
日本のものに対してTinyfoxはボディの横幅が倍くらいになっており,2体分くらいのボリュームがあると言っても過言ではなく,定価にもそれくらいの差が生じています。
なので,理想はTinyfox用が着られる記載がある衣装を購入すべきでしょう。
ちなみに,先の写真のものは1/3ドール関連のネットショップまとめでお馴染みの,木茶動物園で購入しました。
なお,ウィッグは6~7インチです。
まとめ

以上,Tinyfoxの特徴と実際の商品のレビューを中心にまとめてきました。
同社の1/6スケールのドールは独自の存在感を誇っており,日本のメーカーが売っているものと比べて,ボリュームだけでなく,デザイン面でも結構な違いがあるのが魅力です。
期間限定品は難しいものの,多くは再生産が期待でき,新商品の開発頻度も高くなっています。
ただし,取り寄せになってしまうとすぐには手に入りませんから,気になったものは早めに購入しましょう。
もちろん,顔パーツや衣装を後で別に買って交換することも可能で,購入できる場所も多くなっています。
ただし,靴が付いていないことと,ハンドパーツやボディタイツが入手困難になる可能性があることは覚えておきましょう。
色々語ってきましたが,自立しやすい安定感も伴って,身近に置いて愛でやすいドールです。
最後までお読みいただきありがとうございました。