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AZデスザウラーをレビュー!所有欲を満たせる高額ゾイド

かつてのデスザウラーの対象年齢は8歳。

小学生でも作れましたが,令和時代に発売された「AZデスザウラー」は実に15歳以上です。

巨大な箱が届いて面食らいましたが,一体どれくらいの大きな破滅の魔獣が完成することになるのか,逆に楽しみでもあります。

それでは早速レビューしていきましょう!

AZデスザウラーを作るにあたって

デスザウラーパッケージ

正確には「AZ-07デスザウラー」となりますが,2024年11月下旬にタカラトミーから発売となりました。

高級路線のAdvanced Ziシリーズに属するだけあって,定価はこれまでに類を見ない「33000円」となりますが,本商品は超合金などではなくあくまでプラスチックムービングキットですからね。

さらに,市販されている家具などは,あえて消費者に組み立てさせることによって多少価格が抑えられるわけで,それはつまるところ,組み立てたものにはそれ以上の価値があることを暗に示しています。

なので,本商品においても,完成状態の造形やギミックは定価以上に魅力あるものになると考えて構わないでしょう。

もっとも,ゾイドは作る過程も楽しいわけですから,そうした意味ではジグソーパズルに近いかもしれません。

そのようなことを延々と考え続けていましたが,そうした私の心のモヤモヤは,AZデスザウラーのまるでバケツのような箱を開けた瞬間に吹き飛びました。

何というパーツ数でしょう↓

大量のデスザウラーのパーツ

一つ一つのパーツの大きさも想像以上で,ゴムキャップ,いえ,プラスチック製のキャップが自分の小指の頭くらいあります。

玩具担当
玩具担当
AZシリーズのキャップはゴム製ではないのでパーツの寿命は大きく延びるでしょう。これまでのゾイドのそれを見ていると,べたつきや変色の心配は絶えずつきまとっていました。これまでの数十年間がもたらした技術革新の集大成は実に見事なものです。

さて,本商品は1/72サイズということで,全高自体は1980年代のそれと変わらないのでしょうが,私はゾイドワイルドでスリムな見た目のゾイドに慣れてしまいましたし,子ども時代に遊んだデスザウラーの記憶が定かではないので,どのくらいのものができあがるのか皆目見当がつきません。

取扱説明書のスペックデータに全長が載っていないこともあり,変に計算せずに済んで想像が捗っています。

ちなみに,私がAZシリーズを組み立てるのは今回のAZデスザウラーが初めてです。

といったわけで,ニッパーを準備する必要性があることをすっかり失念していました。

以下のゴッドハンドのニッパーに興味があったのですが,あいにくまだ購入に至っておらず,今から注文するのもあれなので自宅を探してみると,道具箱の中にモデラーズナイフとギターの弦を切るワインダーが出てきたので,今回はこれらを用いて作っていこうと思います↓

説明書には,クリアパーツだけ「二度切りするように」との指示がありますし,最低でも切れ味の良いニッパーが必須です。

モデラーズナイフだけではランナーからの切り離しが困難ですし,手のダメージ量は使用頻度分だけ増えることになります。

なお,この他にアルカリ単3電池を2本使いますし,電池パックを空けるのに小さいドライバーが必要です。

 

 

AZデスザウラーを組み立てたときの印象

説明書の大部分は作り方から構成されており,

  • 胴体→頭→胴体→脚部→腕→尻尾

の順番で組み立てていくと素体状態が完成し,仕上げにアーマーを取り付けてようやく最終形態になります。

私は1日で組み立てられるかなと甘く考えていたのですが,先ほどの道具不足もあって,結構な日数がかかりました。

とはいえ,その期間が辛いものだったのかと言われれば決してそのようなことはなく,「今日は頭,明日は腕までを作ろう!」などと短期の目標を決めて取り掛かることができ,長い期間わくわくを保つことができたように思います。

組み立てについて振り返ってみると,パーツのほとんどはランナーにくっついた状態で封入されていたものの,一部最初から独立したパーツや塗装が施されたパーツが分けられており,それらはほぼ個別に袋詰めされていました。

ランナーにはアルファベットが書かれており,規則性がなく袋詰めになっていたので順番に並べてみた私ですが,ここら辺の作業はゾイドワイルド時代のキットを組み立てた時と大きく異なります。

もっとも,その過程で各パーツを鑑賞する時間が得られたのは確かで,目の覚めるような赤色ランナーがあるなと思ったら,今度は深い紫色をしたパーツがあったり,灰色や黄色のパーツが銀色や金色に塗装されていたりと,早速メーカーのこだわりを感じることができました。

ところで,最初に電池を入れて動作するかを確認するのですが,私のものはLEDは点灯するものの動作しません。

「不良品を引いてしまったか,面倒くさいけれど連絡しなければ」と早々に意気消沈した私ですが,どうやら古い電池を使っていたのが悪かったらしく,念のため新品の電池で試してみたところ無事に動いたので一安心です。

ところで,プラモ作成ではランナーから切り離す瞬間に白くなるのが嫌なのですが,AZデスザウラーで最初から切り離されているパーツをよくよく見てみると,機械によって切り取られたであろう部位がすでに白化していることもあって,変に気にしても無意味であることがわかりました。

気になる方はそもそも本格的に塗装すべきでしょう。

ちなみに,白化対策として墨入れ用のガンダムマーカーを使って,白化した黒や灰色っぽいパーツは上から色を塗ることである程度誤魔化すことができることが知られています↓

白化したパーツを修復した様子

こんなふうに少しずつ手を入れていくと今度は,「墨入れくらいならやってみてもよいかな」と思うようになるはずです。

再び白化が見られた際,今度は1000番のやすりをかけて整えようとしたのですが,こちらはくすんだ色に変わってしまい失敗しました。

やすりがまったく無用というわけではないのですがご注意ください。

ですが,しばらく白化したものを観察していると,これは構造色のような仕組みではないのかと思い始め,爪でこすってみたところ,見事に白化を抑えることができたので,ここでみなさんに有益な情報としてお伝えします。

赤いパーツだと特に白化が目立つのですが,そんなときには是非爪で上からカリカリやってみてください。

それによってパーツの表面部分の光の反射が変化して白く見えなくなります。

それでもダメな時のみ,私は油性ペンを使うようにしています。

後はこれも初日の話になるのですが,うっかりパーツを地面に落とし,しかもその上をイスで轢いてしまい割ってしまいました。

それをセメダインSuper X2という接着剤を使って修復した以降,私の気分はゾイドの製造工場の従業員そのものです。

「あばたもえくぼ」ではないですが,色々な思い出を積み上げて作りあげたデスザウラーだからこそ,自分にとって特別なものになることに間違いありません。

プラモデルキットには独自の魅力があることを再確認した出来事でした。

それからもなんだかんだありましたが,頭部から首にかけて完成したときには,時間にしてすでに2時間以上が経過していました。

説明書をみるに,まだこの10倍くらいの作業が残っていそうですから先はまだまだ長そうです。

なお,作業を中断する区切りとしてふさわしいのは,

  • パーツ同士を固定するパーツをはめ込んだ後
  • 別の部位の作成に移る時
  • 作るのが億劫になってきた場合

で,頑張って作るのは良いですが,集中力がなくなってくると,意外とミスを犯しがちなので注意していただけたらと思います。

詳しくは次章の内容を参考にしてください。

 

 

AZデスザウラーの組み立てで難しかったところ

AZデスザウラーの組み立ては簡単ではありません

まず何と言っても気力が必要です。

繊細なパーツが結構あり,疲労がたまってきて不注意となれば,破損を引き起こす可能性が高くなります。

ここでは難しかった箇所をいくつか紹介しますが,まずは頭のLEDユニットと足のギアパーツが関わるところです。

続いて手の部分ですが,これは爪を押し込む際にうっかり自分の指を巻き込んで挟まないように気を付けてください↓

blank

ちなみに爪部分は全て独立して滑らかに動くので結構な物を掴むことができるでしょう。

大量のキャップの組み立ては精神に堪えました。

説明書にはさらっと書かれていますが,同じものを何十個も作る羽目になり,これまで見た目を気にしてパーツを捻り取ることがなかった私も,さすがにインナーキャップのところは手作業でちぎることにしたくらいです↓

AZシリーズのゾイドのキャップ

もっとも,目に入りやすいキャップ部分はモデルナイフで切り取ってから白化対策を施します。

ちなみに上のロック式キャップですが,付属のキャップレンチを使ってカチッというまで回すことで固定され,もちろん手でも可能ですが,一部指が入らない部分もありました。

その他,作りかけのAZデスザウラーをテーブルに置いておく際は,例えば胸の機銃が折れないように向きを考えておく必要がありますし,不安な箇所が出てくるたびに動作をチェックしては異常がないか確認していました。

毎回モデラーズナイフを使うことになったことで,その後しばらくは指が痛いままだったこと,そして2回自分の指を切ってしまったことを付け加えておきます。

前者に関しては,久々にコントローラを多用するゲーム機で遊んだときと似たような状況で,後者に関しては聞き手でない方の人差し指でした。

 

 

AZデスザウラーの魅力

数多の困難がありましたが,完成して安定させてしまうまでの辛抱で,その後はただただ幸せな時間が流れるだけです。

AZデスザウラーのデザインに野暮ったさはなく,確かに私はもっさりした旧ゾイドも大好きなのですが,本作は飾った時に造形美をひしひしと感じることができます。

やや猫背なシルエットは実に恐竜らしく,尻尾無しでの2本足状態でも普通の人間のように立っていられるバランス感です。

片足だけ作ったときに立たせてみたのですが,その場合も倒れなかったのは驚きでした↓

片足で立つAZデスザウラー

ちなみに,パッケージの写真と比較してみるとほぼ同じサイズです。

お店でデスザウラーの箱をもし見かけたら,完成品は大体そのくらいのボリュームになるとお考えください↓

デスザウラーの素体状態

しかし,力強い造形ですね。

なお,上の写真はまだ素体状態のもので,完成形はこれにアーマーが付きます。

その状態で,今度は動きを見てみましょう!

ゆったりと動きながらも,色々な部位のパーツが連動して動くので,実に自然です↓

LEDライトが良い仕事をしていて,特に背中のファンの部分はリアルな光り方を見せています。

ところで,日本人には本来,自然らしいものを好む傾向が備わっていて,例えば茶碗などは手作業で作ってみたりわざわざ形をゆがめたりするわけですから,今回のAZデスザウラーは多くの日本人の心を掴むこと間違いなしでしょう。

金色と銀色の塗装があるとリアル感がでますし,旧ゾイドと違って歯の部分が赤色から銀色に変更になっています。

たとえ眺めるだけであっても買って良かったと思える出来映えでした。

 

 

まとめ

AZデスザウラー完成形

以上,AZデスザウラーのレビューでした。

購入後は以下の手順を経ることになるでしょう↓

  1. 箱の大きさでわくわく感を高める
  2. 各パーツを鑑賞する
  3. 頑張って組み立てる達成感を味わう
  4. 各自が思い思いの楽しみ方をする
  5. 見るたびに組み立てたときの思い出が呼び起こされる

組み立てにかかる時間は10時間以上かかってもおかしくないほどですが,それでも接着剤は使いませんし,作業量が多いだけで,難易度自体はそれほどではありません。

とはいえ,モデリングナイフを使う場合は作業後に手を冷やすなどして対応し,集中力不足にならないよう,各自自分のペースを守って作ることが重要です。

今後の販売状況がどのようになるのかわかりませんが,個人的におすすめできるゾイドになりました↓

要望として,是非マッドサンダーを発売していただけないでしょうか。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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