ドールの背景を作ろう!面の数はどうする

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おもちゃ愛好家|教育×Web運営専門家さんくす@行き先は在庫あり

さんくす@行き先は在庫あり

子どもの頃の夢はおもちゃ屋さん。東大院で研究に没頭したときの名残で,おもちゃの本質を徹底的に調べてしまいます。20年の指導歴で「賢い子は知育玩具に強い」と確信。ZOIDSやドールなど,自ら購入した逸品のみをレビューし,半永久的に残る「おもちゃ博物館」を建てるべく10年のWeb運営を継続中。詳しいプロフィールは 運営者情報 をご覧ください。

ドールの背景」ですが,撮影時に限らず普段目にしたときの様子も大きく変わることになるので,日ごろから色々なバリエーションを試しておきたいところです。

本格的なドールハウスの導入はもちろん,台座や背中部分のみを変える方法はお手軽ですし,普通に置くことすら実は「日常」という背景を選択していることになります。

もっとも,アクアリウムではないですが,非日常的な背景にすることによってドールの魅力がより引き立つことは明らかで,展示場やPR写真ではそれっぽい背景が選ばれていることがほとんどでしょう。

撮影の場合,背景はぼかせるとあって,衣装ほど高い質感が求められないところも助かります。

ここではドール周りの空間を立体として捉え,背景なしの場合から4面以上のものまでを順次みていくことにしましょう!

ドールの背景を構成するのに必要な面数

直方体のケースに入れたドール

ドールの背景を何面にするかによって没入感が変わることが知られています。

部屋に置いたりスタジオ撮影だったりは0面または無限と捉えることができるのですが,X・Y・Zの3軸で考える場合,1面から6面までが考えられ,基本的に使いやすいとされるのは床と左右の壁2枚からなる3面です。

人間の視覚は脳と連動しているため,全ての面の半分が埋まっただけの状態であってもかなりの没入感となるでしょう。

なお,目で見る分には問題ありませんが,写真に撮る場合は「撮影のしやすさ」と「リアルさ」のバランスを取らなければなりません。

ドール撮影における背景の面数と特徴は,一般的には次のようにまとめられます↓

面数構成特徴撮影例
0現実空間部屋の風景や自然光を使う。現実との共存を演出日常写真,お出かけ写真
1壁または床境界線を排除した無限空間又は真上からの置き画カタログ,抽象写真
2床と奥の壁シンプルで設営が楽ポートレート,立ち姿
3床と壁2枚角があるために奥行き(立体感)が出せる日常写真
4床と壁3枚ドールが部屋に包まれ,没入感が高い箱庭的で劇的な演出
54面と天井見上げる構図。窓や照明を写すことで高さが表現可ローアングル撮影,豪華な洋館
65面と前景窓越しなど,カメラ側に物を置くストーリー性のある写真,映画のワンシーン

5面や6面では中のドールが見えなくなるのではと思う方がいるかもしれませんが,天井や手前の壁などが写ってさえいればそのように見なされます。

さんくす
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脳での補完作業を込みで考えるようにしてください。

以下で,それぞれに関して個別に例を挙げながらみていきましょう!

 

 

背景がないときの効果

机に置いたドール

部屋にドールを置く場合の背景はないものと見なすことができます。

スタジオで撮影するときもその空間が丸ごと背景となるため,0面(または無限)と捉えることが可能です。

この場合,サービスとしてのレンタルスタジオを利用でき,SNSを中心にドール撮影会のアナウンスがしばしば流れてきます。

以下はSENさんの例ですが,色々な舞台セットが利用できるところを一度経験しておくと今後の参考になるでしょう↓

背景を0面に設定すると,ドールが自分のいる世界に実在することを強く感じ取れるでしょう。

たとえ周りにある物の尺度が人間サイズのものであっても,ドールとのスケール差が強調されて独自の効果を生み出します。

全面が透明なアクリルケースにドールを入れた場合も背景がない状態とされ,外の世界と繋がっている感覚に浸れるはずです。

 

 

背景を1面としたときの効果

背景を1面とする場合,場所を特定できないようにするのがポイントです。

具体的には境界を設けないシームレスの状態にしますが(ホリゾント形式),カメラで背景をぼかし,地面を残さないようにトリミングすることでも同等の効果を得られます。

さんくす
さんくす
逆にドールを真上から取って床だけを写すのも1面です。

重要なのは1色で構成することで,このとき光を背景に用いることもできるでしょう。

このときの効果として,ドールの造形そのものを際立たせることができます

背景がうるさすぎてドールが際立っていないような場合に行うのがおすすめですが,オークションで物を出品するときに1面で撮影しているものが多いのも同じ理由からです。

「テーブルフォト」で検索すると,撮り方の教本や背景紙がヒットします↓

さんくす
さんくす
撮影するにあたってレフ板の使用も考えられますが,これは背景としてはカウントしません。

 

 

背景を2面としたときの効果

立体物は2面でも撮影することが多く,側面が広く空いている関係で,大きなライトを横から当てることができるでしょう。

台座と背中部分の背景という構成になることが多く,地面だけよく作りこんでその上にドールを置いて撮影する場合も,背景との境界が生じているのでそれは1面ではなく2面となります。

幅や高さが狭いものだと,カメラを引きで撮った場合にドールが背景内に収まらないため,できるだけ大きいサイズの背景紙を選ぶのがコツです。

一般的とあって,背景スタンドと背景シートのセットが沢山売られています。

私はできるだけ簡単に設置でき,背景の変更もしやすいものが好みです↓

さんくす
さんくす
上のピノスタジオの背景紙だと1面になってしまうので,ベンチを置いたり別のシートを敷くなどして地面部分を別に設けるようにしてください。

こういった背景シートは多少印刷の粗が目立ちますが,撮影時にはぼかせますし,ポリエステルなどの素材でできているために扱いやすく,壁に画鋲で貼り付けることでも可能です。

 

 

背景を3面としたときの効果

地面と奥の壁に追加して,左右いずれかの壁でコーナーを作る形となりますが,斜め45度からの立体的な写真を撮ることができ,迷ったらこれ一択とすら言えてしまうのが背景3面の魅力です。

側面がまだ半分空いた状態なので,照明を横から当てやすくなります。

3面背景の代表例といえばドールハウスでしょう。

多くの方は自作することになるために各自のセンスが問われる他,1/3ドール用のものともなると非常に大きなサイズになってしまうので,手軽に設置できないことに注意してください。

例えば,私の持っている和様のドールハウスは1.5畳ものスペースを必要としますし,障子を張り替えたり家具をどうするかだったりも考える必要があるわけです(スマホの小ささに注目してください)↓

背景が3面のドールハウス

もっとも,手間暇をかけるほどに多くのこだわりを詰め込めることも確かで,この点がそのまま3面背景の魅力となっています。

たとえ4つの面を持つドールハウスであっても,写真に一度に移りこむのは3面であることが大半なので,実質3面と見なしても構わないでしょう。

とはいえ,肉眼で見るのであればそれは4面として捉えられるため,詳しくは次章で解説します。

 

 

背景を4面としたときの効果

背景4面とは床に加え,サイドの3面でコの字型の壁を作るようにします。

肉眼で見たときの没入感が3面のときよりも高まるとされる理由は,一度に目に入ってくる情報量が増えるからで,一言で言えば豪華になった印象です。

もっとも,広角での撮影であればその効果を実感でき,どこを向いても背景があるためドールは部屋の中に閉じ込められた状態となり,リアルかつ高密度の写真が撮れるでしょう。

その反面,側面は手前部分しか開いていないために光やカメラのレンズが入りづらくなるのがデメリットです。

ところで,側面と奥の壁の間をどうするかが問題となり,多くは家具を置くなどして境界を隠しますが,これについて詳しくは後で具体的な例を見ながら説明することにしましょう。

 

 

背景を5面以上にしたときの効果

5面以上の背景ではより高度な写真撮影ができます

背景5面の作り方は4面の状態に天井を加えるだけでよく,身近なものだと食器棚の構造がそれです。

ただし,撮影する際は天井を写り込ませる必要があり,ドールの足元から見上げるような角度でのショットが増えるでしょう。

照明器具を吊るす他,天窓や青空を背景として作成することで,写真のリアリティが増すわけです。

それでは背景を6面とする場合,どのように作成するのでしょうか。

私は最初,空間の全ての面が埋まってしまうから中のドールが見えないのではと思っていました。

しかし正解は,カメラの前に窓枠やカーテン,またはぼかした植物といった前景を設置するだけでよく,これがカメラ側の壁として認識され,空間が閉じられている印象をもたらします。

ということで,撮影時に6面を作ることは難しくなく,3面の背景にレース布ごしに撮ってもそうなるわけで,実践的なテクニックとしてすぐにでも用いることができるはずです。

 

 

アクリルケースを用いた背景の作り方

最後に具体例として,アクリルケースを使用した背景の作り方を紹介します。

今回のものは土台に色が付いているため何もしない状態だと2面の背景ですが,土台を外して被せれば0面とすることも可能です。

アクリルケースでUV対策!フィギュアやドールを守ろうで紹介した際は特に背景を意識しませんでしたが,以下のように地面部分にグリーンを敷き詰めるだけでも雰囲気は変わります↓

土台に敷き詰めたフェイクモス

上は苔のフェイクグリーンですが,これはドライフラワーではなく,よく見ると糸状になっていて細かくバラバラになりません

ドールに使用する場合,色移りしないことも重要になってきますが,水に入れても変色しないナイロン素材ということで現状大丈夫そうです。

続いて背景ですが,まずは奥の壁を作成しましょう。

折角アクリルケースを使っているので,写真をマスキングテープやひっつき虫または磁石を使って貼り付けるのがおすすめとなり,このときのコツは

  • ラミネート加工をする

です。

これにより,折れやたわみが発生しにくくなる他,別のものとの入れ替えが容易になりますし,写真のさらに後ろからライトで照らすことで逆光も表現できます。

加えてラミネートの素材をマットにするか光沢にするのかを選べるため,光の反射もコントロールできるでしょう。

なお,3面や4面にしようと思った際は,同じ背景を左右反転して印刷することで絵柄がぴたりと重なります

ラミネートした写真

これにより繋ぎ目を隠す必要がなくなり,簡単に4面の背景を作成できました。

もちろん,あえて別の背景を左右の壁に用いることもできます。

雰囲気が似ていて,光の当たる方向が自然に感じられるもの(例えば,左の壁の写真には右から光が当たり,右の壁の写真は左から光が当たっているもの)を選べると最高です。

コーナーの処理ですが,通常であれば家具や樹木で隠すべきところを,私はスキマ部分からライトで照らして幻想的な色の光を差し入れることで解決できています↓

写真のスキマ部分から差し込んだ光

光の色を使えば,作りこまれたスタジオ空間のように見せることも可能でしょう。

ライティングについては以下の記事に詳しく書いたので参考にしてください↓

 

 

まとめ

背景6面で撮ったドール

以上,ドールの背景が面数によってどのように変わるかについて具体的にみてきました。

思った以上に色々な表現ができることがわかり,アイディアの幅が広がったのではないでしょうか。

さんくす
さんくす
ちなみに,上の写真は手前に葉っぱや木の幹が写るようにして(つまり背景6面で)撮ってみたものです。

わが家には自作したドールハウスもあるのですが,年数が経つとドライフラワーはくたびれてきて,中には変色して最初緑だったものがすっかり茶色になってしまったり,レジンで作ったものは黄変してしまったりして見るに堪えないものとなりました。

その点,今回紹介したアクリルケースとラミレーター加工とフェイクグリーンを使ったものならUVや埃による劣化を防ぐことができ,気分によって交換するのも容易です。

ケース上面部分の埃掃除だけは念入りにしなければなりませんが,煩わしければ布などのカバーをかけてしまえば気にならないでしょう。

是非みなさんも自分なりの背景を作成して,お気に入りのドールをより輝かせてあげてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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