10月になると,そろそろ用意しなければと焦り始めるのが加湿器です。
私の場合,起きている時間帯であれば,水を飲んだりシャワーを浴びたりするなどして乾燥に対応できますが,寝ている最中だけはどうすることもできません。
それこそ,朝に目覚めて喉が痛いようなことがあれば,絶望的な気持ちで一日を過ごすことになってしまいます。
そうならないためにも,寝室の湿度だけは適切な範囲に保っておきたいわけです。
ですが,家電として購入できる加湿器に関しては良い記憶が少なく,扱いが面倒臭いのが致命的で,毎年のフィルター交換から始まり,水の補給や掃除の心配などに苦しめられたものです。
そういった努力を怠れば,変な臭いが漂うようになってしまい,今度はその空気をずっと吸うことになって,それもまた気分が悪くなることにつながることもありました。
加湿されすぎてしまうのも,別の問題を引き起こします。
そこで今年度は,機械式に比べればずいぶんと安い「自然気化式の加湿器」を使ってみることにしました。
また,ボーカル教室などでよく目にする紙フィルター(実際はポリエステル不織布)のものも合わせて買ってきたので,使い勝手を比較してみましょう。
ふちねむ加湿器とは
ふちねむ加湿器とは,りぶはあと社が販売する自然気化式の加湿器です。
ちょうど以前に抱き枕をレビューしたことのある,りぶはあと社のものが新しく発売されたので,縁を感じて購入してきました↓
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かわいらしいキャラクターを採用した陶器製の本体にはいくつかのバリエーションがあり,今回は柴犬のコタロウを選びましたが,他にも,
- ブルドッグのハナ
- 三毛猫のゆず
- 白くまのラッキー
- カワウソのくるり
などがラインナップされています。
容器は一昔前まではアクリル製だったようですが,今年のものからガラス製となり,割れやすくはなったものの高級感がアップしていて,ウイスキーなどの瓶の横に置いてみても全く違和感がありません。
こういった加湿器は見た目を重視する方も多いと思うので,こういった進化であれば大歓迎です。
ところで,電気を必要としない自然気化式の加湿器では,陶器または不織布を本体にすることで,水が空気に触れる面積を増加させ,蒸発しやすくなる環境を作り出しています。
強制的に水蒸気を作り出すわけではないので,自然に必要な分だけ加湿されるのが魅力です。
普通にコップに水を入れて置いておくだけの場合と比べると,どうやら10倍ほどの加湿量が実現されることになるようで,かといって濡れタオルを部屋に干すよりも圧倒的に扱いやすく,見た目にも優れるというのは本製品ならではの魅力でしょう。
ただし,気を付けるべきは,その陶器や不織布の穴がカビや菌または埃で塞がれないことであり,もちろん,不織布には抗菌・防カビ加工を施されているのが普通ですが,それでも,乾燥させたり丸洗いするなどの作業は必要となります。
ふちねむ加湿器で,やるべきとされているケアは以下の2点です↓
- コップに入れる水は毎日交換する
- 1週間に1度,本体をスポンジで洗い乾燥させる
1つ目は水を清潔に保つことにつながり,2つ目はカビや菌を殺す目的で行うのでしょう。
乾燥にどのくらいの時間がかかるのかはわかりませんが,私の場合,寝る以外の時間は加湿の必要がないこともあり,週末の日中を利用すれば無理なく生活に取り入れられそうです。
ちょうど観葉植物の水やりや日に当てる作業があるので,その時間帯に一気にまとめてやってしまうことにしました。
さて,今回の記事で検証したいのは,本加湿器を使うことで,目覚めたときに喉が痛くなることはないか,掃除の手間は大変ではなかったかを中心に,使い物になるかどうかを明らかにすることです。
なお,本体に関しては1シーズンだけでお役御免となるものも多いのですが,今回のふちねむ加湿器は使い捨てとは書いてありません。
とはいえ,値段的にみても機械式の加湿器のフィルター1個分くらいなので,毎シーズン買い換えてもよいのでしょうが,こちらに関しては来年度も使って所感を追記できたらと考えています。
ゆえに,記事の完結までに時間を要しますが,少しずつ書き足していくのでお付き合いください。
ふちねむ加湿器を使ってみた感想
まず最初に,スポンジで本体をこすって水洗いするようにとあるのですが,これは表面の埃などを落とす目的からでしょうか。
ウイスキー用のグラスと言っても間違いではないような見た目の容器は,厚めのガラスでしっかりしており,インテリアとして十分機能します。
そして,メインとなる陶器の本体ですが,塗装も満足のいくものでした。
コップのふちにひっかけたら,水を入れて完成です↓
水位が3分の2となっていますが,これはこぼさないようにするためなので,入るのであれば満タンにしてもかまいません。
湿度計と一緒に布団の近くにおいて寝てみました。
設置したものの,まだまだ乾燥の季節ではないので,加湿器なしで寝ても喉は痛くなりませんが,6畳の部屋でドアを閉めた状態で計測し,56%→60%となったので,このくらいまでは自然に加湿してくれるのでしょう。
ただし,1日で水は1cmくらいしか減りませんので,まだまだ本領を発揮する時期ではないようです(10月末)。
あくまで,湿度が低くなって喉が痛くなるような時期の頼み綱として購入していることは忘れないようにします(次回は真冬に計測します)。
なお,直射日光が当たるわけでもないですし,じめじめした季節に使うようなものでもないですので,コップがぬるぬるになったりすることはなく,掃除もそこまで大変ではありません。
これは,1シーズン使い終えたときの劣化度合いを比較してみるだけで良さそうです。
不織布の加湿器との比較
ボーカル教室やオフィスの個室では,不織布を使った自然気化式加湿器を見かけることが多いですが,陶器製のものと比較してみましょう。
今回は,「ちょこっとオアシスいちりん」と比較してみます。
これはコップに限らず,ペットボトルにも挿して使えますし,花を模した鮮やかな色合いが魅力です↓
使用期間は1シーズンなので,10月~4月まで使って捨ててしまえばよいので,オフシーズンには何も残りません。
どうせ毎年フィルターを買うのであれば,使い捨ての関係が気楽で良いです。
こちらのケアについては,防カビ・抗菌加工があるからか,本体の汚れが加湿性能に影響を及ぼすことはないとのことですが,バケツなどに本体を半日ほど沈めておくと再生されるということなので,楽なことに変わりありませんね。
さて,両者を似たような環境において使ってみて,機能に差は感じません。
同じように水は減りますし,あとは見た目だけの問題でしょうか。
値段が多少高い分,ふちねむ加湿器の方が不利ですが,1シーズン以上使えるようであれば,この評価も変わってきます。
余談ですが,このように合体させて使うこともできないわけではないです↓
とはいえ,部屋の湿度によって水の減少量は決まるようなので,本体自体の表面積を増したからといって,その分,加湿性能が高くなることはありませんでした。
あくまで,見た目をさらに華やかにするくらいの効果しか期待できなさそうです。
もっとも,上の写真からお分かりのように,その破壊力はなかなかのものになりますが。
まとめ
以上,ふちねむ加湿器を中心に,自然加湿器の効果について,寝起き時のデータを根拠にレビューしてきました。
加湿されすぎることがないため,その効果について実感することはないでしょうが,縁の下の力持ち的な立場で,部屋が乾燥しすぎると水が減って教えてくれるとともに,寝起きの喉の痛みを軽減してくれていて,当初の目的をしっかり果たしてくれています。
見た目も気に入っているので,本体が使えなくなっても,庭の植物の横にモニュメントとして添えることもできるでしょうし,家電の加湿器を買ったときと比べれば,捨てるのも簡単です。
とはいえ,その人の暮らす環境によって,本商品の評価は大きく変わるように思われます。
特に,開かれた空間においては,このような小さな加湿器では望む効果を発揮できないでしょう。
無駄な買い物にならぬよう,よく考えて購入してみてください↓
最後までお読みいただき,ありがとうございました。