前に紹介した藤井聡太さんの使っているキュボロという積み木のおもちゃについてですが,調べているうちにキュボロの奥の深さについてわかってきました。
今回は前回の記事とは趣向を変え,キュボロ自体の魅力により深く迫っていきたいと思います。
キュボロの動画に見てとれる世界のスタンダード
キュボロは,将棋の藤井聡太さんが,幼少期に使用していたということで,日本では2016年の12月以来,人気が爆発的に高まっている積み木のおもちゃです。
一時的なブームに乗っかった商品かと思いきや,とんでもありません!
まずはキュボロの公式サイトの動画をご覧ください。
パソコンの故障ではありませんよ。そもそもまったく音がありません!!
「効果音に頼るなんて,日本のメディアはなんとも情けないものね。」
と動画の手の主に言われているかのようです。
ぼーっと見ていると何が何だかわからないのですが,一つだけ分かったことがあります。
緑のビー玉に注目して見てください。実際に動画の20秒のときの,ビー玉の出方はこれです。↓
塔のてっぺんから落としたビー玉は左端,最奥のキューブから飛び出してきていることがわかります。
そして何やらキューブを組み替えた後のシーンが,問題の37秒のときです。そのときのキュボロの様子は以下のようになります。一見するとまったく同じように見える塔ですが,緑のビー玉を追っていくと…
あれあれ,手前のキューブから出てきています!
実際はキューブ内部の見えないコースを長い距離走り抜けてきたわけですか。
繰り返しますが,これをキュボロ社の方は音無しで録画しているんです。
「ただ黙って見て感じとりなさい。本当にすごいものに言葉は不要なの。」
と手の主のしわが訴えかけてくるようです。
もう自分はこれだけでキュボロのすごさが十分に分かったように感じました。
キュボロの歴史とコンセプトを詳しく!
キュボロが誕生したのはなんと1986年。もうかれこれ30年以上の歴史があります。
藤井聡太さんの特集のあったテレビ番組を見た後だと,まるでキュボロが子供のおもちゃであるかのように取り扱っていましたが,それは大きな誤りです。
キュボロで実際に作れるコースの数は無限。年齢を問わず楽しめます。
シリーズによっては複数で競い合って楽しむキュボロもあります↓
このキュボロは,ゴールまで一番長い距離のコースを作れた人の勝ちだそうですが,詳細は省略します(笑)。
さて,ここでぜひ知ってほしいキュボロのコンセプトがあります。それは,
積み上げる,転がす,試す,そして考える
英語だと,
Building, Rolling, Experimenting and Planning
です。
そしてこの4つの動きを元に,キュボロを使った遊びによって,
空間把握能力・論理的思考力・運動神経・集中力・そして創造力
といった能力を養うことができるわけです(日本語の訳にミスが目立つので修正してます)。
ここに出てくる能力についてよく考えてみてください。確かに論理的思考力や集中力は将棋に必要な能力ですね。
ですが将棋だけに限らず,これらの能力はみーんな,大人になって社会で活躍するのに必要かつ,喉から出るほど欲しい能力ばっかりではないですか!!
昔,知能テストで全然出来なかった能力ばっかりではないですか!!
cuboro system について
それでは実際にどのようにキュボロを使っていけばいいのでしょうか。
英語だと"cuboro system"と綴られたものについて,最後に見ていきたいと思います(なお日本語だと『cuboro 玉の塔の仕組み』と訳されています。うーん)。
① まずはキューブの表面(見えているキューブの表面)でコースを作りましょう。
こうすることで2次元的な(いわゆるプラレールで鍛えられる的な)能力を身につけることができます↓
② 次にキューブ内に掘られたトンネル(見えないキューブ内部)でコースを作るのに挑戦します。
これができるようになると,より複雑な,いわゆる3次元的な認識が可能になります↓
③ そして,あとは創造力の赴くままにコースを作っていくだけです。
自分が説明書で特に気に入ったコースはこれです↓↓
こんな複雑なコースが作れたらすごいですよね。もしや藤井聡太さんもこんなコースを作ったのでしょうか?
上の矢印を追ってみると,2個のビー玉を別の入り口から落とし,それぞれが別のコースを通った後に合流しています。
こんなコースも創造力一つで作れるわけです。
自分は「そもそも入口は一つにするものだ」と勝手に決めてかかってしまっていたわけです。
もうその時点で,創造力が欠如してますよね。なんだかひどく反省しました(笑)。
キュボロの魅力的なパーツやお役立ち情報
最後にちょっとしたキュボロの豆知識など紹介して終わりにしたいと思います。
キュボロのクゴリーノというシリーズ
このシリーズは,キュボロでさらに特殊なビー玉の動きを可能にするものです。
例えばクゴリーノを購入することで,
・磁石が入ったパーツによりビー玉が空中に浮かぶ橋を作れます(マジックシリーズ)
・半分の高さのキューブでトンネルを作ることができます(サブシリーズ)
・トランポリンのパーツでビー玉がジャンプします(ポップシリーズ)
例えば以下の写真はポップシリーズのものです。
他にも沢山の加速パーツや仕掛けパーツがあるみたいですが,どれも日本で簡単に手に入れられるようになるといいですね!
キュボロの豆知識
・キュボロのチャンピオン,クラウス・ギットナーという人物がいて,彼の作品を解説したキュボロの攻略本も売られている。
・英語とドイツ語圏では,教育にもキュボロは導入されている。
・品質にこだわり環境を考えたものになっていると同時に,木材はスイス産のFSCという認証を受けたもののみを使用。エメンタール地方のオーベルアールガウにある工場で作られる。
・ビー玉は日本製!
・高温多湿の場所を避け,できるだけ乾燥したところに保管するのがよい(梅雨の時期とか気をつけたいですね)。
最後の最後に衝撃の動画
それでは最後に,キュボロの超大作を観てお別れしましょう!
なお日本でのキュボロの購入できるお店は,キュボロ社のHPで調べることができます。
ネットでキュボロを購入する際は,以前の記事でおすすめしたお店を是非参考にしてくださったら嬉しいです↓↓
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ありがとうございました。